河原小屋三の宿線で改良 事業概要 34カ所に約4億円計上(県森林整備課)

[2025/4/22 栃木版]

 県森林整備課によると、2025年度の林道事業は国庫と県単事業を合わせ、34カ所に4億1704万円を予算化している。内訳は、国庫の森林整備林道事業が3億6452万円、県単の森林路網整備事業が5252万円。森林整備林道事業は、新たに河原小屋三の宿線(鹿沼市)で橋梁改良に着手するほか、鹿沼市が実施する小川沢線(鹿沼市)でも橋梁改良を予定する。継続事業は奥鬼怒線(日光市)の路側改良をはじめ、前日光線(鹿沼市)の法面改良などを実施する。森林路網整備事業は、新規で曽倉線(那須塩原市)の法面改良をはじめ、黒田原線(那須町)では那須町が主体となり路側改良などを予定している。

 国庫の森林整備林道事業の事業箇所は、鹿沼市、日光市、佐野市、矢板市、大田原市、那須塩原市、那須町、那珂川町、茂木町、塩谷町の6市4町で計22カ所を計画する。このうち新規の河原小屋三の宿線は、ワサビ沢橋、蕨平橋、まぶた橋、奴沢橋の4橋で補修・改良を実施する。本年度は詳細設計を策定し、その中で精査する補修内容にもよるが、26年度までの事業完了を目指す。

 この4橋は、県の橋梁長寿命化修繕計画で早期の補修が必要とされている。ワサビ沢橋は橋長5m、幅員3.5mのコンクリート橋で1954年築、蕨平橋は橋長38m、幅員4mの鋼橋で1973年築、まぶた橋は橋長7.5m、幅員4mのコンクリート橋で1993年築、奴橋は橋長7.5m、幅員4mでのコンクリート橋で1992年築となっている。

 また、鹿沼市が実施を予定する小川沢線では、橋長27mの小川橋の橋梁改良を行い、再塗装49.9平方m、伸縮装置取替12m、橋面防水106平方m、断面修復1.5平方mを計画している。

 継続事業は、前日光線で斜面の崩落防止のための落石予防工を予定し、面積は984平方mの落石防止網工を実施するほか、ポケット式で258平方mを施工する。さらに、植生マット工と植生基材吹付工を543平方mの範囲で実施する。

 奥鬼怒線は路側部分の改良で、本年度は延長118.1mの工事を予定するほか、次年度に実施する工事箇所の測量設計を行う。作原沢入線(佐野市)は佐野市が実施する事業で、法面枠工396平方mのほか、モルタル吹付工463平方mや植生基材吹付工439平方mを予定する。

 県単事業の森林路網整備事業は、鹿沼市、日光市、矢板市、那須塩原市、佐野市、那須町の5市1町で、計12カ所を対象に既設林道の法面・舗装改良などを行う。このうち新規の曽倉線(那須塩原市)は延長180mで、落石防止網280平方mと緑化工で種子の吹付工1400平方mを予定している。

 那須町が新規に実施する黒田沢線は、延長30mで路側改良工事を実施するほか、アスカーブを70m区間で行う。継続事業は、前日光線で区画線の引き直しを2300mで実施し、高原線(矢板市)は170m区間で舗装改良工事を行う。鹿沼市が実施する寄栗線は、延長210mで舗装改良工事を予定する。

 主な事業箇所は次の通り。([1]事業主体[2]事業内容、▼は新規)
【森林整備林道事業・国庫】
▽前日光線(鹿沼市)=[1]県[2]法面改良
▼河原小屋三の宿線=[1]県[2]橋梁改良
▽奥鬼怒線(日光市)=[1]県[2]路側改良
▼小川沢線(鹿沼市)=[1]鹿沼市[2]橋梁改良
▽作原沢入線(佐野市)=[1]佐野市[2]法面改良
【森林路網整備事業・県単】
▽前日光線(鹿沼市)=[1]県[2]改良
▼曽倉線(那須塩原市)=[1]県[2]法面改良
▽高原線(矢板市)=[1]県[2]舗装改良
▽寄栗線(鹿沼市)=[1]鹿沼市[2]舗装改良
▼黒田沢線(那須町)=[1]那須町[2]路側改良

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.