宿泊・遊戯施設を整備 わんぱく公園 パークPFIへ市場調査(県都市整備課)
[2025/4/16 栃木版]
県都市整備課は、民間活力を活用した県営都市公園の魅力向上の取り組みとして、「とちぎわんぱく公園」でパークPFIの公募に向けた手続きを開始する。公募に先立ち公募条件などを検討するため、15日に公募設置等指針案を公表して、民間事業者へのサウンディング調査を開始した。また、「みかも山公園」では民間活力を導入することを目的に4月下旬から事前調査(トライアル・サウンディング)を実施することから、15日に実施要領を公表して参加者受付を開始している。
公表された「とちぎわんぱく公園」のパークPFI事業公募設置等指針案によると、「こどもの城、ふしぎの船、ぱなぱなのまち等の遊具・展示物等の魅力の低下」「こどもや家族連れの利便性や満足度の向上」といった公園の課題に対応するため、「創造性にあふれ、ゆめ多くやさしく、たくましいこどもたち」をコンセプトとして、求める機能に▽家族で利用できるBBQ機能や宿泊機能、遊戯機能▽休憩場所となる飲食機能-を位置付けた。
これら求める機能のうち、飲食機能については隣接するみぶハイウェーパークのリニューアルで拡充が予定されていることから、事業ではパークPFI制度を活用し、公募対象公園施設として宿泊機能、遊戯機能等を有する施設を設置して管理運営するとともに、その周辺に特定公園施設として利用者の利便性の一層の向上が期待される施設の整備、譲渡、管理運営を行う方針とする。
公募設置等計画の認定の有効期間は基本協定に基づく供用開始日から20年間とし、事業終了前の公募対象公園施設の解体・原状回復に要する期間も含める。公募対象公園施設の設置管理許可の期間は公募対象公園施設の供用開始日から認定有効期間の終了日までとし、設置管理許可開始から10年目に認定計画提出者からの申請により設置管理許可を更新する。
スケジュールは、今回の事業化検討に係るサウンディング調査を実施したあと、8月下旬頃にも公募設置等指針を公表し、10月下旬頃に参加登録を受け付ける。設置等予定者の選定は26年1月下旬頃、基本協定の締結と公募設置等計画の認定は2月下旬頃を予定。その後は27年3月頃に供用を開始して、47年3月頃に事業を終了する。
今回県では、これら公募設置等指針案を事業者に確認してもらい、指針案に対する意見や要望を把握することでより良い事業条件を整理して今後の公募につなげるため、事業化検討に係るサウンディング調査を実施する。対象となるのは事業実施の意向のある民間事業者・NPO法人等、または複数の法人等が構成するグループ(業種・業態を問わない)とする。
サウンディング調査のスケジュールは、5月23日に事業説明会、現地説明会を実施したあと、30日まで参加申込の提出を受け付ける。サウンディング調査票の提出期限は6月5日までで、6月12日と13日に対話を実施し、実施結果概要を6月20日頃公表する。
一方「みかも山公園」では、民間活力を導入することを目的に事業の採算性や利用者のニーズを把握するため、事前調査(チャレンジショップ形式によるトライアル・サウンディング)を4月下旬から実施する。15日にはトライアル・サウンディングの実施要領を公表して、参加者受付を開始した。トライアル・サウンディングは、公共施設・空間の暫定利用を希望する民間事業者を募集し、一定期間実際に使用してもらうことで、民間活力の導入手法や公共施設・空間が有する利用可能性を検討する市場調査となる。
対象公園はみかも山公園東口(旧岩舟特産館および周辺広場)で、原則として旧岩舟特産館の利用を必須とする。ただし、旧岩舟特産館は現在工事中(5月21日工事完了予定)のため、工事が完了するまでの期間は周辺広場のみの利用となる。なお、同一実施期間の暫定利用者は最大2者程度とする。
実施期間は4月29日から12月23日までで、これを第1期から第4期に分けて実施する。提案書等の受付期間は、第1期が4月15日から21日午後5時まで、第2期が6月3日から16日午後5時まで、第3期が8月12日から26日午後5時まで、第4期が10月20日から11月3日午後5時までとなっている。
提案書類作成のため、事前相談を希望する者や現地調査を希望する者は、各様式に必要事項を記入して電子メールで提出する。いずれの公園も、提出先および問い合せ先は県都市整備課公園緑地担当(電話028-623-2474、メールtseibi@pref.tochigi.lg.jp)へ。