新港清掃工場リニューアルDBO公告 予定価格650億円(千葉市)
[2025/4/15 千葉版]
千葉市は14日、新港清掃工場(美浜区)のリニューアルに向け、整備・運営事業者を総合評価落札方式で選定する一般競争入札の手続きを開始した。DBO方式で既存建築物を改修し、プラント設備を更新するもので、予定価格は650億円。政府調達協定(WTO)対象となっており、2031年4月の供用開始を目指す。
老朽化が進む新港清掃工場について、既存建築物は必要な改修を施した上で再利用し、プラント設備は全て更新する計画。施設規模は日量150t×3炉の計450t。可燃ごみと災害廃棄物を処理する。
事業方式は、設計から建設、運営までを担う「DBO方式」を採用する。民間のノウハウや技術能力などを最大限活用して、施設整備を進めていくため、PFI法に準じて事業者の選定を進めていく。
事業期間は、設計・建設業務が事業契約締結から31年3月まで、運営・維持管理業務が31年4月から51年3月までの20年間を想定。事業者選定アドバイザリー業務は日本環境衛生センター(川崎市川崎区)が担当している。
一般競争入札の参加資格をみると、応募者は単独企業または複数企業で構成される企業グループとする。建設事業者のうち、プラントの設計・建設担当者を代表企業とし、市建設工事入札参加資格で「清掃施設工事」を持っており、総合評定値(P)が清掃施設1100点以上であることのほか、施工実績などを求めている。
建築物などの設計・建設(改修)は、市建設工事入札参加資格で建築一式工事のA等級に格付されていることや、P点が建築一式1000点以上であることなどが必要となっている。
5月23日まで入札参加資格審査書類を受け付ける。現地見学会や対面での対話などを実施し、9月5日まで事業提案書を受け付け、11月下旬の応募者ヒアリング・審査委員会などを経て、最優秀提案を選定して落札者を決定する。
リニューアル稼働後は、北清掃工場の運転を停止し、北谷津地区で建設が進む新清掃工場と新港清掃工場の2カ所で焼却処理を担う。
PFI等導入可能性調査業務はパシフィックコンサルタンツ(千葉事務所・千葉市中央区)、基本計画作成業務は日本環境衛生センター、改修に向けた基本方針策定業務は桑田建築設計事務所(千葉市美浜区)が担当している。
新港清掃工場の所在地は美浜区新港226-1。ごみ焼却施設の能力は日量435tで、炉の形式は全連続燃焼式焼却炉(ストーカ式)。現施設のプラント設計・施工は川崎重工業、建築設計は大建設計、建築工事はハザマ・熊谷・松栄建設JVが担当した。