千葉県君津市と基本協定締結 貞元地区14.8haにファーム本拠地を移転(千葉ロッテ)

基本協定を交わす石井市長(左から2人目)と高坂社長(同3人目)

基本協定を交わす石井市長(左から2人目)と高坂社長(同3人目)

[2025/4/11 千葉版]
 プロ野球球団・千葉ロッテマリーンズ(千葉市美浜区)は10日、選手育成の拠点となるファーム本拠地(仮称)の移転に向け、君津市と基本協定を締結した。両者が連携しながら、貞元地区14.8haに野球場3面や屋内練習場、クラブハウスなどを備えた施設を整備していく。今後、基本計画の検討を本格化し、2030年までの開業を目指す。 

 君津市役所で開かれた基本協定書締結式には、千葉ロッテマリーンズから高坂俊介代表取締役社長、豊田耕太郎執行役員、君津市から石井宏子市長、中村文明統括参事が出席した。高坂社長と石井市長がそれぞれ署名し、協定書を交わした。 

 この協定は、両者が相互に連携・協力し、スポーツによる地域の活性化、市民の健康増進、選手育成の機能強化を図ることを目的とする。

 建設予定地はJR君津駅から南側約1kmの小糸川を渡った貞元地区。君津駅から徒歩圏で、館山自動車道・君津インターチェンジから車で10分程度の場所に位置する。主に農地となっており、面積は14.8haを想定している。

 ファーム本拠地に設置する施設は、観客席付き野球場1面、野球場2面、屋内練習場、クラブハウス、選手寮のほか、ブルペンなど選手育成に必要な施設を計画。このうち、君津市が観客席付き野球場1面、野球場1面、屋内練習場、クラブハウスを整備していく方針だ。

 石井市長は、ファーム本拠地の誘致を契機に、君津駅周辺で新たなまちづくりを進めていく考えを示し、「このファーム移転は希望の象徴。地方創生の起爆剤にしていきたい」と意気込みを語った。 

 高坂社長は「君津市の提案は実現性の高いものだった。市のポテンシャルの高さを強く感じている」と述べ、基本計画の中で、施設の詳細を検討していく考えを示した。

 千葉ロッテマリーンズは、さらなるチーム強化に向け、選手育成の拠点となるファーム本拠地について、24年2月から公募し、同年3月末までに31自治体から応募が寄せられた。8月末までに各自治体からの提案をもとに、意見交換会やプレゼンテーションを実施。候補となった4つの自治体と協議を進め、君津市を移転先候補に決定した。

 ファームのホームグラウンドとなる「ロッテ浦和球場」は、さいたま市南区にあり、規模は両翼96m、センター122m。1989年から使用されており、施設全体の老朽化が進んでいるほか、野球場が1面だけとなっているため、移転に向けた検討を進めていた。

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