西沢橋や川倉橋を補修 辺地総合整備計画 蓬山ログビレッジを改修(佐野市)
[2025/4/9 栃木版]
佐野市の辺地総合整備計画で、2地区の新規策定と3地区の変更が、3月の定例市議会で議決された。市北部のこれら5地区では、2025年度に▽林道作原沢入線の法面補修や展望台整備▽西沢橋や川倉橋の長寿命化補修工事▽蓬山ログビレッジの改修工事▽市道105号線の拡幅整備に向けた用地買収-などを進めていく。
計画を策定したのは仙波辺地と氷室辺地の2地区で、計画変更は白岩・作原辺地、梅園・閑馬・下彦間辺辺地、飛駒辺地の3地区となっている。市北部のこれら5地区では、自然豊かな山間地帯である一方、過疎や高齢化が問題となっていることから、計画に基づき各種事業を進めていく。
仙波辺地の辺地総合整備計画の対象は仙波町地内で、計画期間は25年度の1年間となっている。計画では、常盤診療所に電子カルテ機器を導入するほか、農村レストラン等に活用されている農林漁家高齢者センターについて、老朽化対策として屋根や床を改修して長寿命化を図る。工期は4~8月を予定しており、事業費は1456万円を計上している。
白岩・作原辺地は白岩町地内および作原町地内を対象とし、計画期間は29年度まで。計画では、野上診療所に電子カルテ機器を導入するほか▽林道の整備(作原沢入線、西沢線)▽林道作原沢入線への展望施設整備▽蓬山ログビレッジの改修-を実施する。
作原沢入線の整備期間は25年度までとしているが、工期が26年度以降に伸びる可能性もある。25年度は3工区(各300~400平方m程度)の法面補修工事を予定し、事業費に5481万円を計上している。
林道作原沢入線ではこのほか、新たな観光ルート開発のため、25年度に展望台の整備も予定している。展望台整備の設計は、晃洋設計測量(足利市)が担当した。25年度の事業費は、3900万円を計上している。
西沢線は、西沢橋の長寿命化補修工事を夏にも着工して、伸縮装置の防水や桁の端部の塗装塗替を実施する。設計は、オリエンタル技術開発(栃木市)が担当した。西沢線の整備事業費は、3440万円となっている。
蓬山ログビレッジは、開設後30年が経過して設備の老朽化が著しいことから、改修工事を夏休み以降に着手する。Wi-Fi環境の整備、キュービクルの更新のほか、大浴場の改修を実施し、大浴場改修は▽水槽の交換▽ボイラー1基を2基に更新▽配管整備-を予定している。設計は土澤設計(佐野市)が担当し、25年度の事業費に5715万円を予定している。
梅園・閑馬・下彦馬辺地の辺地総合整備計画は梅園町・閑馬町・下彦間町地内が対象で、計画期間は28年度までとなっている。計画では、新合診療所に電子カルテ機器を導入するほか、閑馬地区で狭あいな市道105号線を拡幅整備する。
市道105号線は25年度、拡幅整備に向けた用地買収を進める。用地取得できた箇所から段階的に着工して、28年度までに延長300m(幅員7m)を整備する。設計は、森エンジニアリング(群馬県桐生市)が担当した。28年度までの事業費は、2億0840万円となっている。
飛駒辺地の辺地総合整備計画は飛駒町地内を対象とし、計画期間は26年度までとなっている。市北部に位置する同地区は、飛駒診療所に電子カルテ機器を導入するほか、林道近沢線で近沢トンネルの軽微な修繕を行い、川倉橋では長寿命化補修工事を実施する。
川倉橋の長寿命化補修工事は塗装の塗り替えが中心で、10月の着工を目指すとしている。設計は、オリエンタル技術開発が担当した。近沢線の整備事業費は5500万円とする。
なお氷室辺地総合整備計画については、氷室診療所へ電子カルテ機器を導入するとしている。