汚泥処理広域化で調査 エコセンターの再整備(流山市)
[2025/4/9 千葉版]
流山市は、し尿・浄化槽汚泥を処理する汚泥再生処理センター(森のまちエコセンター)について、流域関連公共下水道への放流など、下水道施設との連携を前提とした施設整備案の策定に着手する。想定される下水道施設との連携手法について整理したうえで、既存施設を有効活用した施設整備案をとりまとめることにしている。
汚泥再生処理センターの整備に伴う基礎調査業務は、環境技術研究所(東京都足立区)に委託した。4日開札の指名競争入札により選定を進め、税抜の落札価格は490万円。履行期限は2026年3月まで。
主な業務内容は、現有施設の現状把握と課題の抽出、施設整備方針や基本的事項の検討、施設整備方案の比較検討、施設整備案の提起、事業スケジュール案の作成など。
こうのす台地区に位置する汚泥再生処理センターは2010年4月に供用を開始した。家庭や仮設トイレからし尿や浄化槽汚泥を搬入し、脱水汚泥は、クリーンセンターのごみ焼却施設の助燃剤として有効利用している。1日あたりの処理能力は56リットル、処理方式は脱窒素処理方式。
また、搬入された剪定枝をチップ化し、堆肥として活用している。処理能力は3t、処理方式は破砕処理。
建設工事はアタカ大機・東京事業所が担当した。
同市の下水道は、「江戸川左岸」と「手賀沼」の2つの流域関連公共下水道からなっており、ともに県の管理する市川市と我孫子市の終末処理場で処理している。
し尿、浄化槽汚泥の処理については、下水道の普及により総発生量が年々減少していることから、八千代市や我孫子市、浦安市でも、効率化が期待できる広域処理の可能性や施設の小型化などを検討している。