6月議会後に着工 旧庁舎跡地 交流施設とイベント広場を(大子町)

[2025/4/9 茨城版]
 大子町は本年度、旧庁舎跡地で防災対応型観光交流施設と(仮称)まちなか防災スクウェアに着工する。当初予算には、防災対応型観光交流施設に総額14億2340万円、イベント広場などを整備するまちなか防災スクウェアに総額12億3949万円の2カ年継続費をそれぞれ設定した。このうち、まちなか防災スクウェアでは7日に1工区の一般競争入札が公告され、5月22日に開札する。いずれも6月定例議会後にも着工し、26年秋ごろの供用開始を目指す。

 旧庁舎跡地では、敷地東側に整備する駐車場を中心に「防災道の駅」として各種施設の整備を計画している。24年度には、敷地嵩上げのための造成工事や、中心市街地の排水処理対策として、地下貯水槽や排水ポンプなどの整備に着手した。排水処理施設については7月ごろまでには完成し、運用を開始する見通しだ。

 本年度に着工する防災対応型観光交流施設は、施設内にコミュニティFMのスタジオやビジターセンター、レンタサイクル、モンベルによるアウトドア用品の物販販売ブース、トイレなどを設置。建設規模は、当初計画から拡大してS造2階建て、延べ約2000平方m程度で計画する。

 この施設の整備に当たっては、23年3月にモンベル(大阪府)と施設の整備・運営に関する覚書きを締結。モンベルの販売ブースが設置されることから、意匠性の統一などを図るため同社に設計の監修業務を委託し、設計業者と協議により進めてきた。設計は柴建築設計事務所(水戸市)がまとめた。

 防災対応型観光交流施設の西側には、まちなか防災スクウェアとしてイベント施設を整備する。施設はイベント広場と公園から構成。内水対策として貯水機能なども設置する。設計は横須賀満夫建築設計事務所(水戸市)が担当した。

 今回公告された1工区はイベント広場を整備するもの。約2000人を収容できる開閉式屋根付きイベント広場(S造床面積1693平方m)や管理・控室棟(木造2階建て延べ184平方m)、トイレ棟(木造平屋床面積43平方m)などを建設する。

 入札参加資格は大子町、常陸大宮市、常陸太田市、那珂市、水戸市、ひたちなか市、東海村、日立市のいずれかに本店又は支店のある、建築一式900点以上の特定建設業許可業者としている。申請書の提出は5月16日まで。工期は360日間で、予定価格は9億2678万円としている。

 イベント広場西側に整備する公園部分は約1000平方m。敷地内にはスケボー広場や遊具などを整備する。着工は第4四半期ごろとなる見通しだ。

 旧庁舎跡地ではこのほか、非常時の飲料水確保に向け、耐震性貯水槽の整備も計画。当初予算には工事費8959万円の2カ年継続費を設定している。

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