酒門改修に2.6億円 市民センター 五軒改築へ解体と設計(水戸市)
[2025/3/29 茨城版]
水戸市は、市民センターの施設整備として、25年度の当初予算に長寿命化改修事業で2億7200万円、五軒市民センターの改築事業で1億2780万円を確保した。長寿命化改修事業では酒門市民センターの改修工事、城東市民センターの実施設計に着手するほか、五軒市民センターでは、既存施設の解体工事と新施設の基本・実施設計に着手する。
酒門市民センターの長寿命化事業では工事費には2億5800万円を確保した。既存施設は1983年8月に完成し、規模はRC造平屋、床面積が594平方mとなっている。近年では、13年度に太陽光発電設備設置工事、16年度にトイレ改修工事を実施していた。
工事では、建物・設備の老朽化した部材の全面的な改修と不具合箇所の修繕を行い、60年間の使用を目指している。3年ごとの定期点検によると、屋上防水、外壁、天井について特に修繕が必要な状況だという。着工は6月ごろを予定し、年度内の工事完了を目指す。設計は鎌田建築アトリエ(水戸市)がまとめた。
城東市民センターの長寿命化改修事業では、実施設計委託料1400万円を計上している。この施設は、RC造2階建て延べ872平方mの規模で1993年に完成した。工事では、ほかの市民センターと同様に、躯体や電気設備、機械設備(空調、給排水)の改修のほか、エレベーターの改修も行う。順調に進めば、26年度にも着工し、単年で工事を進める計画だ。
五軒市民センターには、25-26年度の2カ年継続費として、解体工事費に2億8200万円、基本・実施設計委託料に6000万円をそれぞれ設定した。既存施設の解体工事を行ったあと、新施設は26年度から27年度ごろの着工を目指している。
既存施設の規模はRC造6階建て延べ4630平方mで、1975年に文化福祉会館として完成した。築後約50年が経過し、複数箇所で雨漏りが発生しているほか、空調設備の不具合など設備の老朽化も著しいことから改築することとした。
新年度は4月14日から国際交流センター内2階に仮事務所を移転。議会案件となる解体工事は9月または12月の定例議会に諮る考えだ。新施設の建設地は、現施設を解体した跡地と現駐車場敷地を含めて検討する。内部には、事務所や会議室、和室、ホール、多目的室などを配置する計画で、市民らも参加する検討委員会で協議していく。新施設は平屋とし、述べ面積は千波市民センターと同規模の約850平方m前後を想定する。
着工は、26年度後半から27年度となるもようで、28年度早期の供用開始を目指している。