新規で除塵機更新など 25年度の年間事業計画(みずむすび)

[2024/3/20 宮城版]
 みずむすびマネジメントみやぎは、2025年度の年間事業計画をホームページに公表した。25年度で新たに発注・着手する工事として、門沢取水堰の除塵機の更新や、南部山浄水場の粉末活性炭注入設備の更新、大和浄化センターの監視制御設備の更新と水質計器の更新などを挙げている。

 年間事業計画は、経営や事業運営に関する基本的な指針を示す全体事業計画書と、中期事業計画書などを踏まえ、25年度におけるより具体的な方針を定めたもの。主に経営や維持管理、改築、危機管理に関する計画を盛り込んでいる。

 このうち改築に関する計画は、水道用水供給事業と工業用水供給事業、流域下水道事業に分けて取り組みをまとめている。

 水道用水供給事業は、引き続き水処理主プロセスの更新を進めるとともに、健全度に応じた設備の更新を行う。

 具体的には大崎広域水道用水供給事業と仙台北部工業用水道事業で、新たに発注・着手する大型工事として、南部山浄水場・麓山浄水場のフロック形成池と沈澱池設備の他系列の更新や、麓山浄水場・門沢取水堰のITV設備更新などを挙げた。さらに、健全度低下で改築を進めることにした門沢取水堰の除塵機の更新に着手する。

 仙南・仙塩広域水道用水供給事業では、南部山浄水場のフロックと沈殿設備の他系列の更新や、健全度の低下で改築を進めることにした同浄水場の粉末活性炭注入設備の更新に着手する。

 仙塩工業用水道事業は、大梶浄水場への無線設備の導入や、郷六取水場の微量水中油分モニタへの更新を新たに発注・着手する。

 仙台圏工業用水事業で新たに着手・発注する工事は、熊野堂取水場への微量水中油分モニタの更新を予定。併せて、工水ユーザー企業のニーズに即した設備の導入を継続して検討する。

 流域下水道事業は、重要設備である統合型監視制御システムの現地工事や、基幹設備の改築工事が複数並走する仙塩浄化センターの改築を進める。

 具体的に見ると、仙塩流域は全体的に施設の老朽化が激しいため、複数の主要プロセスの更新を綿密な切り替え計画の下、連続的に実施する。25年度は水処理設備(反応タンクなど)や汚泥処理設備(消化槽、脱硫装置)の現地工事が本格化し、受変電設備や監視制御設備の更新工事が進捗することで、段階的に最新の機器に切り替わっていくことになる。

 阿武隈川下流流域は、県南浄化センターの監視制御設備の更新が本格的に始まる見通し。

 吉田川流域は、大和浄化センターの監視制御設備の更新と水質計器の更新に着手し、安定的な運転管理体制を強化する。

 鳴瀬川流域は、鹿島台浄化センターの制御電源設備や主ポンプの電気設備を改築する。

 25年度はこのほか、物価上昇などで改築費用が増加傾向にあるため、健全度の確認や改築手法の見直しを行い、26年度以降の改築計画を変更する。

 なお、みずむすびマネジメントみやぎは、中期事業計画書(第2料金期間)を第2版に、全体事業計画を第3版にそれぞれ改訂し、これらの計画書もホームページに公表した。

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