成田空港の機能強化 鉄道複線化を検討へ (国交省)

国交省で開かれた検討会

国交省で開かれた検討会

[2025/3/15 千葉版]
 成田空港の機能強化に伴い、空港への鉄道アクセスを向上させる議論が始まった。滑走路の新設・延伸などにより、成田空港の需要が大幅に増加することが見込まれるため、国土交通省は輸送力の増強に向け、線路の複線化などの検討を本格化する。

 14日に国交省で開かれた「今後の成田空港施設の機能強化に関する検討会」(委員長・山内弘隆武蔵野大学経営学部特任教授)の第2回会合で、成田空港の鉄道アクセスについて話し合った。JR東日本や京成電鉄など鉄道事業者も参加した。 

 都心から成田空港にアクセスする鉄道はJR線、スカイアクセス線、京成本線の3線。各線とも航空旅客数に比例して利用されており、需要予測を踏まえた輸送力の増強が課題となっている。

 鉄道の状況をみると、JR線と京成スカイアクセス線は旧成田新幹線用施設を2社で1線ずつ使用しているため、空港から土屋地区までの約9kmにわたり、単線区間となっている。増便に対応するためには複線化を検討する必要がある。

 「新しい成田空港」構想では、旅客ターミナルを再構築し、集約型のワンターミナルを整備する方向性が盛り込まれている。アジア主要空港の事例などを踏まえ、成田空港の新ターミナルもターミナルに直結した位置に駅があることが必要不可欠となっている。

 この検討会は有識者や国、県、成田国際空港(NAA)、航空事業者らで構成。新滑走路の整備などによって、成田空港の年間発着回数が50万回に増加されることを受け、ターミナルなど空港施設の整備や空港への鉄道アクセスを議論している。

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