環境研究センター再整備へ基本計画案 工事費は最大80億円規模に(千葉県)

[2025/3/13 千葉版]
 県環境研究センターの再整備に向けた基本計画案が12日、明らかになった。千葉市緑区の県農林総合研究センター旧別館周辺を最有力候補地とし、施設の必要規模は5600平方mを想定。免震構造を採用し、工事費は78~80億円規模を概算している。

 12日に県庁で開かれた県環境研究センター基本計画検討会議(座長・近藤昭彦千葉大学名誉教授)の最終会合で、基本計画案に盛り込む施設整備や工程、概算工事費などを議論した。

 県環境研究センターでは、研究機能を強化するため、市原(市原市)、稲毛(千葉市美浜区)の2地区に分散している施設機能を集約し、新たな施設を整備していく。

 建設候補地は▽県環境研究センター(市原市)▽県農林総合研究センター旧別館・空地(千葉市緑区)▽県農林総合研究センター旧本館(同)──の3カ所を比較検討し、「県農林総合研究センター旧別館・空地」を最有力候補地に選定した。

 必要な施設規模は延べ5600平方mを想定。構造形式は精密機器の転倒や損傷を防ぐことができる「免震構造」を採用する。本館の階層は3階建てが望ましいとした。旧別館と空地は高低差があるため、本館や周辺機能は原則として敷地が広い旧別館に集約する方針だ。

 26年度から27年度にかけて、基本・実施設計を進めていく。27年度をめどに既存の旧別館などの施設を解体し、28年度から2カ年で建設工事を進め、31年度の供用開始を目指す。

 工事費は、設計・監理3億円、解体2億6000万円、新築55億8300万円、付帯施設4億2400万円、外構8億円、太陽光発電・蓄電池6億5000万円~4億6200万円を概算している。

 会議で出された意見を踏まえ、年度内に基本計画を策定する方針。支援業務は安井建築設計事務所(大阪市中央区)が担当している。

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