2地区に交流拠点 当初予算 たちばな広場整備へ2.6億円(小美玉市)
[2025/3/6 茨城版]
小美玉市(島田幸三市長)は、3月定例市議会に25年度の当初予算案を提案。一般会計は264億1000万円で、前年度当初比9.5%の伸びとなった。主な事業では、新交流拠点施設の整備へ、百里飛行場前エリアの整備計画検討などに6985万円、羽鳥駅前エリアの基本設計などに3754万円を確保する。生涯学習交流施設等整備では5440万円を投じ、基本・実施設計に着手。小川運動公園たちばな広場の改修では26年度の供用へ2億6042万円を計上した。
一般会計に占める普通建設事業費は26億2049万円で、2年目に入る羽鳥小学校の増築工事費の伸びなどにより前年度当初比18.1%の増加。特別会計と企業会計を合わせた総額は419億4081億円となり、一般会計や下水道事業会計の増額により同6.3%の増となっている。
主な事業のうち、新交流拠点施設の整備では、百里飛行場前エリアで実施計画を策定するほか、羽鳥駅前エリアでは基本設計に着手する。市がまとめた基本計画によると、百里飛行場前地区では、飛行場と空のえきそららを連携・補完機能を確保。多目的イベントスペースや展示・体験スペース、カフェ・文化交流スペースなどを配する拠点施設や、広場などを整備する。拠点施設の規模は、2階建て約3200平方m。計画全体の概算事業費は23億8000万円を想定している。
羽鳥駅前地区の拠点施設は、東口駅前広場に隣接する市有地を活用。多目的スペースや図書館スペース、情報発信スペース、広場スペースなどの機能を盛り込んだ拠点施設を整備する。施設の規模は3階建て約2700平方m。概算事業費は14億4000万円を想定する。
生涯学習交流施設等整備では新年度、基本・実施設計に着手するほか、建設地となる旧公民館の解体工事費に1億4520万円を投じる。この事業は旧小河城跡地整備の一環で、隣接する小川図書館・資料館と連携した施設を整備するもの。建設規模は平屋約400平方m程度で計画し、会合や学習、サークル活動などに活用できる施設とする。小川図書館・資料館(1995年建設、RC造2階建て延べ1357平方m)では本年度、戸頃建築設計事務所(水戸市)で改修計画を策定している。新年度は段差解消などのバリアフリー化へ設計をまとめる計画だ。
小川運動公園たちばな広場では、新年度に広場整備や体育館の改修を行う。この事業は、旧橘小学校の跡地を活用し、隣接する小川運動公園の補完的施設として、スポーツを中心とした交流広場として整備するもの。対象は旧橘小の跡地1.4haで、グラウンドゴルフが実施可能な芝生広場(5400平方m)やウォーキングコース、多目的トイレ1棟、四阿2棟、健康遊具などを配置する。24年度には、沼田機業(小美玉市)の施工で造成工事を実施した。体育館については、地域住民やスポーツ団体に開放するほか、災害時の避難所としても活用。26年度の供用開始を目指す。
このほかの主な新規事業では、四季の広場遊具整備に1915万円、子どもの居場所整備に4994万円、道路橋梁のストック総点検調査に3050万円などを計上。このうち、道路橋梁のストック総点検調査では、道路や橋梁の点検調査に2000万円、橋梁の長寿命化修繕計画策定に1050万円を投じる。
また、サイクルステーションの整備に7348万円、河岸広場整備事業に6000万円、小中学校の施設整備では4億9838万円を確保。サイクルステーションについては、空のえきそららの拡張に合わせて整備するもので、施設の規模は木造で約180平方mを想定する。内部には、休憩スペースや更衣室、シャワールームなどを設置する計画だ。設計は河野正博建築設計事務所(つくば市)が担当。年度内にまとめ、25年度に単年で工事を行う。
下水道事業会計では、下高場中継ポンプ場の機械・電気設備を改築するため、2カ年総額1億8300万円の継続費を設定する。