[2024/3/4　宮城版]
　大河原町は3日に開会した町議会3月会議に2025年度予算案を上程した。一般会計は前年度比15％増の119億8215万円とし、2年連続で100億円台、過去最大規模を更新。投資的経費も「賑わい交流拠点施設」の盛土造成、大河原南小学校の改修といった工事費により同73.3％増の12億8342万円を計上した。

　一般会計は、投資的経費のほか、人件費や情報システム標準化事業費、ふるさと納税関連経費などが予算を押し上げた。

　25年度予算の土木費は前年度比25％増の12億3523万円を措置。主な事業を見ると、白石川右岸河川敷整備事業に「賑わい交流拠点施設」の盛土造成等工事費3億5000万円を計上した。敷地内の町道と調整池の整備に充てる。造成の設計業務はオオバ(東北支店・仙台市青葉区)が担当した。

　同拠点は、白石川堤内地の新川前地区ほかの約5.6haに、約500平方ｍ規模の管理棟や各種広場、デイキャンプ場、アーバンスポーツ施設などを設ける予定。これら拠点内施設の設計・施工と15年間の維持管理・運営をBTO方式により一括で民間事業者に委託する。4下旬にも募集要項を公表し、プロポーザルで26年1月中旬にも優先交渉権者を選定する予定だ。

　道路新設改良事業には、道路排水側溝改良設計委託費1000万円、学校前線道路側溝改良工事費2300万円を措置。住宅管理事業には町営上谷住宅B-2号棟に外壁断熱などの改修工事費6600万円を付けた。

　商工費には同27.7％増の3億6100万円を計上。企業の誘致を目指し、川根工業団地の拡張に向けて、中の倉地区代替用地に関する造成実施設計等委託費5500万円、代替用地購入費7744万円などが押し上げた。

　拡張用地として同団地南側隣接地の県有地約2.2haを取得する計画。ここの取得に当たっては、代替地として中の倉地区の約3.5ha(白石川堤内地)を町が造成した上で県に引き渡す。造成に向けた基本設計はオオバが担当しており、履行期間は年度末まで。

　教育関係の予算では、大河原南小学校について1号校舎の外壁・屋上防水改修に工事費1億7600万円と、2号校舎(増築棟)と屋内運動場の外壁・屋上防水改修に設計委託費1044万円を計上。1号棟の改修設計は桂設計(仙台市太白区)が担当した。2号棟と屋内運動場は25年度に設計をまとめ、26年度の施工を予定する。

　町立小中学校の特別教室などへの空調設備設置工事費8200万円、金ケ瀬公民館の屋上防水改修に工事費4500万円なども盛り込んだ。

　これ以外では総合体育館の屋上防水改修に委託費500万円、外壁改修工事に2200万円を措置。同報系防災行政無線の施設整備に工事費1億3100万円を付けた。

　企業会計を見ると、水道事業には配水管敷設替えなどの工事費に2億2740万円、配水施設の拡張に設計等委託費2950万円を盛り込んだ。公共下水道事業には、管渠に係る委託費5000万円を措置し、ウォーターPPP導入可能性調査業務などに取り組む。建設改良費には鷺沼3号雨水調整池の実施設計業務といった委託費に計1億2050万円を付けている。