0139号線に13.7億円 当初予算 ふれあいプールの長寿命化(常陸太田市)

[2025/3/4 茨城版]
 常陸太田市(宮田達夫市長)は、4日開会の定例市議会に25年度の当初予算案を提案する。一般会計は294億5500万円で、前年度比6.5%の減額となった。主な事業では、市道0139号線整備事業に13億7505万円を投じ、県施工により改良工事や橋梁工事などを進める。災害対策では急傾斜地・道路法面対策として2億0870万円、内水対策として源氏川堤防の改良舗装工事に5128万円を確保。市道等補修改良事業費には7億7838万円を計上し、大門幹線の拡幅や橋梁の長寿命化工事などを行う。大里ふれあいプールの長寿命化改修工事では、26年度の債務負担行為と合わせて総額2億1800万円を計上した。

 一般会計に占める普通建設事業費は50億1251万円で、前年度当初比36.7%の大幅な減額となっている。要因は、新体育館継続費の年割額が減少したことや、前年度当初額に約26億円を確保した市道0139号線整備事業の減額などに伴うものとなる。特別会計と企業会計を含めた総額は472億0188万円で、一般会計の減額などにより前年度当初比3.7%の減となった。

 主な事業のうち、市道0139号線整備事業では、29年度の完成に向けて、引き続き道路改良工事や橋梁工事を県施工により進めていく。同線は、日立市内の国道245号から笠間市内の国道50号を結ぶ日立笠間線の一部として整備を行う市内区間。県が1997年に日立笠間線真弓ルートとして事業化したが、事業費などの問題から事業が進まず、市と日立市が合併特例債を活用して進めている。

 橋梁工事ではこれまで、4号橋、6号橋などで下部工事までが完成し、6号橋では上部工事にも着手している。区間中に整備する真弓トンネルについては設計までがほぼ完了。27年度ごろの着工を目指している。工事は掘削などに2年、設備などに1年の計3年間を見込む。

 急傾斜地・道路法面対策では、災害の発生予防や拡大防止を目的に道路法面の補修工事を実施する。新年度は、金砂郷地区の市道0126号線(松平町、グリーンふるさとライン法面)と水府地区の市道水8-7077号線(下高倉町、旧高倉小学校法面)を対象とする。

 内水対策事業は、大雨により久慈川などの水位が上昇し、内水の水はけが悪くなることで発生する「内水被害」を防止するもの。本年度は、内水浸水想定区域図の策定や、松栄町など4カ所で氾濫箇所の測量と内水処理施設計画の検討を行った。新年度は、内水対策調査検討や、源氏川堤防改良舗装工事を実施する。

 市道等補修改良事業では、市道舗装工事や260件の小規模補修工事、通学路等安全対策、大門幹線や島小島線等などの拡幅工事を行う。また、長寿命化事業として、刀細工橋(中利員町)修繕工事や9橋では低濃度PCB含有橋りょう塗膜改修工事を行う。

 大里ふれあい広場プールでは本年度、長寿命化工事などに向けて桜設計事務所(水戸市)により設計をまとめている。設備などを中心に施設の長寿命化を図るもの。このプールは1993年に完成し、25mプールと幼児用プールが併設され、完成後30年以上が経過するなど老朽化が進んでいた。長寿命化工事では、配管やろ過器などの改修を見込んでいる。

 里美支所では、西庁舎他解体工事費に1億2430万円、内部改修工事費に3850万円を計上した。同支所では、27年3月までに西庁舎の廃止とそれに合わせた東庁舎の改修を進める。計画では、最初に建てられた西庁舎を解体。東庁舎では、内部を中心に設備などの長寿命化を図るほか、レイアウトの変更を行うことで西庁舎の廃止分を補う。設計は横須賀満夫建築設計事務所(水戸市)がまとめた。

 このほか新規事業では、ハザードマップの作成に531万円、栄町西山線整備事業に430万円を確保。栄町西山線整備事業では、車の円滑な通行と歩行者の安全確保のため、太田一高前の道路整備へ地形測量を行う。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.