設計25年度に前倒し 鈴木貫太郎記念館の再建(野田市)
[2025/3/1 千葉版]
野田市は2月28日、学識経験者ら8人で構成する「鈴木貫太郎記念館再建基本計画策定専門委員会議」(議長・菅根幸裕千葉経済大学教授)の1回目の会合を市庁舎で開いた。会議では、登録博物館として再建することなどを確認し、基本計画に盛り込む内容などについて意見を交わした。担当課によると、整備スケジュールを前倒し、2025年度は、再建基本計画と立地適正化計画のとりまとめを進め、あわせて、補正予算で委託料を確保して基本設計に着手する。その後、26年度に実施設計をまとめ、27~28年度の2カ年で施工、29年度の開館を目指す。
会議冒頭のあいさつで、鈴木有市長は、「事務局と両輪のような役割を果たしてほしい」と語り、各委員らに協力を要請。菅根議長は、「収蔵庫も十分ある、使いやすく機能性のある施設をつくることが重要と考えている」と述べ、基本計画のとりまとめに意欲を示した。
会合では、事務局が、昨年3月に策定した再建基本構想について報告し、基本計画の項目案として、基本理念や展示計画、施設整備計画など8項目を想定していることを説明した。
出席した委員からは、「貫太郎翁と関宿地域のつながりについても展示が必要」などの意見や、「資料の保存や情報発信についても検討してほしい」との発言があった。
再建基本構想によると、現記念館の跡地に、博物館の登録要件を満たす登録博物館として建設する。
財源については、再建のための基金を設立したほか、立地適正化計画にもとづき都市再生整備計画に位置付けることで、都市構造再編集中支援事業の国費を活用する。
再建基本計画策定業務は丹青社(東京都港区)、立地適正化計画策定業務は日本インシーク(東京都中央区)が、それぞれ担当している。履行期限は、ともに26年3月まで。 関宿地域では、記念館に隣接する関宿あおぞら広場(約7800平方m)に「道の駅(川の駅)」を整備する計画もあり、鈴木市長は、にぎわいの創出効果を一層高めるため、周辺施設の効果的な利用も検討する考えを示している。