15億円で一中の改修 当初予算 小中21校の体育館に空調(古河市)

[2025/2/22 茨城版]
 古河市の針谷力市長は17日、記者会見で25年度当初予算案の概要を説明した。一般会計は前年度当初比10.8%増の603億4000万円で、4年連続増加して過去最大の予算規模となった。主な事業では、小中学校体育館空調設置事業に12億3576万円、下辺見児童クラブ施設整備事業に2億9561万円を計上。また、古河第一中学校長寿命化改良事業では普通教室棟に15億1073万円、総和地域交流センター整備事業では中央公民館解体に3億2195万円、総和福祉センター「健康の駅」長寿命化事業に6億1774万円の2カ年継続費をそれぞれ設定する。

 一般会計に占める普通建設事業費は74億6300万円。総和交流センターの本格化や児童クラブ整備により、前年度当初比62.5%の高い伸び率となった。一般会計に特別会計6会計と企業会計を加えた予算総額は994億4900万円で、前年度当初と比べると5.2%上回った。

 小中学校体育館空調機設置事業は、市内32校の小中学校のうち、指定避難所となっている小中学校の体育館へ新たに空調機を設置し、災害時の避難所としての機能強化を図るもの。対象は、小学校が古河二小など15校、中学校が古河一中など6校の計21校としている。

 古河第一中学校では、24年度に実施した体育館に続き、普通教室棟の長寿命化対策工事に着手する。この事業は、老朽化が進んでいる管理棟や普通教室棟、特別教室棟、昇降口・渡り廊下棟、体育館の建物や設備の長寿命化を図り、今後30年以上使用できる施設とするもの。普通教室棟の規模はRC造一部S造4階建て、延べ面積は4710平方m。設計は横須賀満夫建築設計事務所(水戸市)で策定した。工事は25-26年度の2カ年で実施する。

 本年度は岡本工務店で体育館(RC造2階建て、延べ面積は1533平方m)の長寿命化を進めている。

 総和地域交流センター整備事業では、建築工事を坂東工業・サンワ設計・栗原建設JVが担当し、12月の開館を目指して工事を進めているところ。完成後には、2カ年で中央公民館の解体工事と跡地の駐車場整備工事を実施する。解体する公民館はRC造2階建て、延べ面積は2471平方mの規模で、1975年に建設されたもの。設計は昭和設計東京事務所(東京都港区)・日本工営都市空間(東京都千代田区)JVで策定した。

 駒羽根に立地する総和福祉センター「健康の駅」では、2カ年で施設長寿命化計画に基づく大規模改修を実施し、施設の延命化を図る。施設は04年3月に竣工したもので、建物の規模はRC造一部S造2階建て、延べ面積は4352平方m。内部には検診センターやトレーニングルーム、会議室のほか、福祉推進課など福祉部の一部が入っている。改修工事は10年程度を見込んで順次進めていく考えだ。

 下辺見児童クラブ施設整備事業は、児童数の増加に伴い余裕教室を使用した運営が困難になることから、26年4月の供用開始を目指して新たな施設を建設する。建物の規模はS造2階建て、延べ面積約400平方mを想定。設計はエイプラスデザイン(水戸市)で策定している。

 このほか、古河体育館解体工事費に4億2911万円、未来産業用地開発事業では大堤地区の基礎調査に4027万円、東山田・谷貝地区の北側拡張エリア地権者協議会設立費用などに3746万円、三和図書館施設管理事業に3億9123万円などを計上した。三和図書館では空調設備やトイレの改修工事を行い、避難所としての生活環境の整備を図る。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.