普通建設事業費が3倍 給食センター費が押上げ(宮城県 亘理町 25年度予算案)
[2024/2/19 宮城版]
亘理町は18日、町議会3月定例会に提出する2025年度予算案を公表した。一般会計は前年度比18.4%増の151億5400万円とし、このうち普通建設事業費は前年度3倍となる21億2714万円を計上。債務負担を組んでいた学校給食センター整備事業費の予算化により大きく伸びた。特別会計の工業用地等造成事業には、仮称・亘理インター新産業団地の整備に向けて設計委託費を付けている。定例会は21日に開会し、予算案など30議案を審議する。
一般会計の普通建設費は、内訳が補助事業7億9920万円、単独事業12億8413万円。いずれも給食センターの事業費により大幅に増加した。給食センターには、債務負担(24~26年度)を設定しており、25年度の設計建設管理業務委託費12億8632万円を予算化している。
新しい施設は設計・施工・運営・維持管理を一括するDBO方式で整備する。事業はメフォス(東京都港区)を代表とするコンソーシアムが担当する。メンバーは阿部建設、相和技術研究所、シグマット、中西製作所、東急コミュニティー。26年6月末の施設竣工・引き渡しを目指す。
このほか、道路新設改良費には前年度比46%増の2億9398万円を計上。改良事業として柴町踏切測量設計業務などの委託費に1350万円、町道鹿島堰添線ほか2路線の工事費3448万円を付けた。
道路交通安全対策事業では橋梁の定期点検業務などに委託費4800万円、早川橋ほか4橋の修繕工事費3300万円を措置。道路改築事業には委託費4800万円を充て、町道東郷上郡線ほか1路線の測量設計を進める方針だ。
河川費には鍋倉川の改修に工事費5000万円、椿山地区の水路を改修するための設計委託費600円も盛り込んだ。都市計画費には吉田東部地区の公園造成工事に4300万円を付けた
防災重点農業用ため池である「平場ため池」には緊急整備工事費9100万円を措置。24年度に設計業務を仙台土木設計(仙台市青葉区)に委託しており、25年度から2カ年で工事を進める想定。堤体や洪水吐などを改修し、安全度を高める。
特別会計を見ると、工業用地等造成事業には、仮称・亘理インター新産業団地に基本設計委託費7500万円、実施設計費1億5000万円を措置。基本設計委託費は債務負担を組んでいた25年度分を予算化したもの。基本設計は24年度に国際開発コンサルタンツ(仙台支店・仙台市青葉区)に委託済み。企業の新しい受け皿として亘理インターチェンジ近接地である逢隈中泉地区の約22haを適地としており、25年度に実施設計に入り、造成工事は早ければ26年度中の着手となりそうだ。
企業会計では水道事業に工事費6億0114万円を計上し、田沢浄水場耐震補強など工事15件を進める。公共下水道事業には管渠などの建設費に2億4988万円、改良費に3億4366万円を盛り込んだ。