県立中央博物館リニューアル 建設候補地3案検討へ (千葉県)
[2025/2/21 千葉版]
県立中央博物館(千葉市中央区)のリニューアルに向け、ハード面の基本計画となる施設整備計画の原案が20日、明らかになった。青葉の森公園の本館に近いカルチャーゾーンで建設候補地3案を比較検討した結果、西洋庭園に新棟を建設する「本館と新棟の分棟」案が最も優位となった。
都内で20日に開かれた「千葉県立中央博物館リニューアル基本計画検討懇談会」(座長・林良博独立行政法人国立科学博物館顧問)の第3回会合で、県スポーツ・文化局が報告した。
施設整備の基本的な考え方として、引き続き、青葉の森公園内に設置することとし、老朽化した既存施設の改修や増床を図っていく方向性が示されている。
建設候補地については、本館に近いカルチャーゾーン内で検討。▽増築+全面改修▽生態園西側に新棟を建設し、本館と連絡通路で連結▽西洋庭園に新棟を建設し、本館と新棟に分棟──の3案を比較検討した。
総合評価を実施した結果、必要な延床面積を確保でき、免震構造の導入も可能で、最もコストを抑えられる「本館と新棟の分棟」案が優位と結論付けている。新棟の計画可能な建物構造は地下1階地上3階建てとする。
新設する諸室として、冷凍・冷蔵資料関係の収蔵庫、書庫、資料洗浄室、動物処理室、資料・標本閲覧室、多目的スペース、普及事業用倉庫、赤ちゃん休憩室、情報管理室などを想定している。
本館棟の構造・規模はRC造地下1階地上2階建て延べ1万5254平方m。1989年に完成し、築35年が経過。元設計は日本設計、元施工は清水建設が担当した。
県は2024年3月、リニューアルを見据えたソフト面の基本計画となる「千葉県立中央博物館みらい計画」を策定。これを受け、必要な施設などについて検討し、ハード面の基本計画として「施設整備計画」の策定を進めている。