水道103億円、下水道107億円 来年度上下水道の建設改良費(宇都宮市)
[2025/2/20 栃木版]
宇都宮市は18日、市上下水道局庁舎で第6回上下水道事業懇話会(座長・太田正作新学院大学経営学部長)を開催し、2025年度の上下水道事業の概要などについて協議した。25年度の予算規模は、水道事業が233億0761万円、下水道事業が326億6533万円となっている。このうち、建設改良事業は水道事業が102億9000万円、下水道事業が107億5000万円。水道事業では老朽管更新等を進めていくほか、松田新田浄水場の耐震化や設備更新など各種施設の更新を行う。下水道事業は管渠や施設の耐震化、雨水幹線整備事業などのほか、川田水再生センターや下河原水再生センターの整備を進めていく。
水道事業の25年度の主な実施事業は、災害対策に7億8807万円を計上し、施設の耐震化では松田新田浄水場の配水池耐震化工事、管路では白沢浄水場導水管敷設工事などを実施する。耐震化率は浄水場が24年度に91.8%、配水池が25年度に66%、基幹管路が26年度に74.7%にする目標を設定しており、浄水場は35年度の今市浄水場の耐震化完了で、耐震化率99%を達成する見通しとなっている。
老朽化対策では、老朽管更新工事(L2万0395mほか)など管路更新事業に55億3973万円、松田新田浄水場監視制御設備等更新工事や戸祭配水場配水池更新工事など施設更新事業に22億4259万円を配分する。漏水多発給水管布設替工事など、漏水対策推進事業には8億3100万円を計上した。
DX関連では、ICT事業に5900万円を計上し、水道管路AI劣化診断業務、人工衛星を活用した漏水解析、CAD積算支援システムの導入、給水工事におけるリモート検査の導入などに取り組む。
カーボンニュートラル関連では、今市浄水場への太陽光発電設備の導入や施設照明LED化などに7600万円を計上した。このほか、サービス向上・経営基盤の確立に向け、PFAS検査体制の強化、給水スポット「宮の泉」(2か所)と「学校版宮の泉」(4校)の設置などで1億2800万円を計上している。
下水道事業の25年度の主な実施事業は、災害対策で施設耐震化事業に7億7700万円を計上し、管渠耐震化の設計や工事、竹林中継ポンプ場耐震化工事などを実施する。25年度に、中継ポンプ場の耐震化率36%、重要幹線耐震化率39.8%とする目標を設定した。
雨水対策では、公共下水道雨水幹線(奈坪川第一排水区など)の管渠の設計・工事に13億5300万円、雨水貯留施設の設置補助に372万円、河内水再生センター耐水化工事に6736万円を計上している。
老朽化対策では、下河原水再生センター再構築工事(第1期)に22億8471万円を計上した。水再生センターでは15億1124万円を計上し、川田水再生センターの5系処理設設備改築更新工事や4ー6系最初沈殿池更新工事などを行う。老朽下水道管の改築・更新には8億6876万円を計上し、管渠改築の設計や工事などを進めていく。侵入水対策事業には1億5500万円を計上し、AIによる侵入水音響調査などを実施する。
カーボンニュートラル関連では、施設照明LED化など省エネ事業に8011万円を計上した。サービス向上・経営基盤の確立では、ウォーターPPP導入支援業務や下水汚泥資源の肥料化に向けた実証研究などで7800万円を計上する。
このほか、管渠築造工事や舗装復旧など公共下水道整備に78億2238万円、管渠築造工事や舗装復旧など特定環境保全公共下水道整備に4億8192万円を計上した。清原水再生センター汚泥ポンプ増設工事は、2億9575万円を計上している。