屋体空調に18億円 当初予算 旧取手一中の体育館改修(取手市)
[2025/2/19 茨城版]
取手市(中村修市長)は14日、25年度当初予算案の概要を明らかにした。主なものでは、小中学校体育館空調設備設置事業に18億2000万円を計上。旧取手一中体育館耐震補強・大規模改修事業には3億9370万円、取手グリーンスポーツセンター改修事業には1億0620万円、排水機場・双葉ポンプ場改修事業には1億1831万円をつけた。
小中学校体育館への空調設備設置は児童生徒の熱中症対策のほか、災害時の避難所としての機能強化を図るもの。設備はガス式または電気式とし、洪水浸水想定区域外の学校では停電時でも自立運転が可能なガス式を採用。また、設置の際にはあわせて照明のLED化改修を行い、省エネルギー化を進める。実施設計はガス式が若柳建築設計事務所(つくば市)、電気式が河野正博建築設計事務所(つくば市)が担当。
旧取手一中体育館は地域の社会体育施設や避難所として活用するため、耐震補強と大規模改修工事を実施する。施設は現在老朽化により閉鎖している状況。1972年建築で、RC造2階建て延べ床面積1291平方m。実施設計は青山建築設計事務所(つくば市)がまとめた。
取手グリーンスポーツセンターでは経年劣化が進む設備の改修を行う。具体的には室内プール用観覧席への空調設備の設置のほか、中央監視装置の更新、プール用ボイラーの改修など。構造はSRC造4階建て延べ1万2340平方m、89年建築。中央監視装置の更新については須藤設計(土浦市)で設計を策定した。
排水機場・双葉ポンプ場改修事業では自家発電機と通信センサーを更新する。対象は添排水機場のポンプ用自家発電機、古戸排水機場の非常用電源、双葉第1ポンプ場の通信センターなど。機器の更新により、河川増水時の内水排除を目的としている。
桑原地区整備推進事業には1174万円を確保し、土地区画整理準備組合に対する支援を継続。25年度は準備組合が行う地権者の土地利用意向と事業の土地利用計画との調整、合意形成支援業務に対する助成、組合設立に向けた本同意取得と事業認可申請を支援する。
取手駅北土地区画整理事業では9984万円を充当。24年度までに宅地造成工事が完了したため、管理移管に伴う仕上げ工事や道路などの引継ぎ図書の作成、事業完了に向けた換地処分を行っていく。
通学路安全対策整備事業では7616万円を予算化し、通学路安全対策プログラムに基づき整備を推進。市道4042号線(桑原)と市道2365号線(野々井)の2路線が対象。歩車道分離を行うことで、通学する児童生徒の安全性を向上させる。
都市計画道路再検討調査事業では2カ年総額1471万円を設定。計画決定から20年以上未着手となっている路線について、再検証を行い今後の方針を定める。25年度は道路の機能と役割を整理・評価し、再検討概略カルテを作成する。
一般会計の総額は504億4000万円で、対前年度比17.7%の増加。普通建設事業費は44億6908万円で、同118%の大幅増となった。