小中体育館に空調 次期産業団地候補地で測量(鹿沼市予算案)

[2025/2/13 栃木版]

 鹿沼市(松井正一市長)は、2025年度予算案を発表した。一般会計は前年度当初比6.1%増の433億6000万円で、過去最大規模を計上。このうち普通建設事業費は、18.9%増の41億1251万円となった。新年度の主な事業は、重点事業として小中学校体育館への空調設置に着手し2カ年で整備するほか、次期産業団地の候補地となる鹿沼インター産業団地西地区の現況測量などを実施。また新規事業では、見笹霊園の合葬墓整備工事などに着手する。このほか、学校施設の整備や道路整備、黒川終末処理場再構築工事などを進めていく。 =2面に主要事業

 一般会計の重点事業を見ると、「全てのこどもが安全・安心に成長できる環境づくり」では上殿町の下水道リプレイス用地で広場の測量等に722万円を計上。「学校教育環境の充実」は、学校体育館への空調整備を25-26年度の2カ年で整備し、25年度は小学校14校と中学校7校に4億3917万円を計上した。

 「防災機能の充実」では、粟野分署の非常用発電機の改修工事に1400万円を計上したほか、急傾斜地崩落対策に500万円、東部高台地区雨水排水対策の側溝整備に5088万円を計上している。

 「カーボンニュートラルの推進」では、本庁舎の太陽光発電設備工事に3071万円を計上するとともに、LED化整備が完了した公共施設67施設のリース料に2088万円を計上した。

 「新たな産業団地の整備」では、鹿沼インター産業団地の整備負担金2億円を予算化して、25年度の事業完了を目指す。また、次期産業団地の候補地として鹿沼インター産業団地西地区を選定し、現況測量などの調査を行うため5184万円を計上した。

 「堆肥化センター堆肥舎の整備」では、1578万円を予算化。油田町にある堆肥化センターで老朽化した堆肥舎の改修整備に着手し、25年度中に「マネジメント事業計画策定(機能診断)・実施設計」を実施して、26年度中に改修工事を実施する予定となっている。

 また新規事業は、見笹霊園の合葬墓整備で25年度は整備工事に7115万円を予算化する。24年度に基本・実施設計を策定しており、25年度に施工して26年度の供用開始を目指す。

 体育施設の整備では、自然の森総合公園サッカー場とフットサルの長寿命化に向けて、人工芝の更新工事設計などに2668万円を計上した。鹿沼運動公園では、老朽化した施設の再整備で、基本計画策定業務に620万円を計上している。

 介護保険施設整備では、認知症高齢者グループホームを整備するため建設及び開設準備費用として補助金5305万円を確保し、公募で事業者を選定する。

 継続事業では、花木センタ-の再整備に1850万円を計上した。老朽化施設の機能強化を図っており、新年度はセリ場の代替施設となるイベントスペースと倉庫の新築設計を実施する。

 道路整備は、市道0365号線(新田橋)の上部工整備を24-25年度の2カ年継続事業で実施している。市道0029号線(石川小、北犬飼中付近)では歩道整備などを進め、道路環境の充実を図る。橋りょう長寿命化には9584万円を計上し、点検や調査のほか、新鹿沼駅の自由通路にも着手する。市道0346号線の無電柱化は4000万円を計上し、JR鹿沼駅東側では駅前広場やロータリーなどの検討に係る基礎調査業務委託として600万円を計上している。

 市営住宅の整備では、東町外壁改修工事の第2期に9887万円を計上するほか、みなみ町では浄化槽の改修工事に7992万円を予算化した。日吉南では、外壁改修工事の実施設計を行う。

 学校施設の整備は、本年度に引き続き菊沢東小の給水設備改修工事(II期)に1億0931万円、みどりヶ丘小の給水設備外改修工事(II期)に1億2450万円を計上した。トイレ改修工事は津田小(I期)に1億5452万円、北犬飼中(I期)に1億4505万円、南摩中に1億8422万円を配分する。小学校統合に伴う長寿命化は、西小の敷地測量業務に1300万円、みなみ小体育館の基本および実施設計に1700万円を計上している。

 農業基盤の整備では、圃場整備で笹原田と千渡地区を支援し、玉田・西茂呂地区の調査計画業務を継続するほか新たに板荷地区の地形測量を実施する。農道は、引田・深津・藤江町・北赤塚町の整備に3680万円を計上。農業用水路として利用されている平久保川は、いっ水被害の防止に向け改修するため、上石川地区の測量設計に2500万円を計上した。

 企業会計は、水道事業の資本的支出が28.7%減の16億2159万円、下水道事業の資本的支出が7.8%増の16億9599万円となった。

 水道事業では、全面更新を進めている第1浄水場の取水ポンプ更新工事に5448万円を計上したほか、粕尾第2浄水場では紫外線処理施設設置工事に1億5899万円を計上した。配水管の耐震化は、18年から進めている第3浄水場系(日吉町)、22年度から実施している第2浄水場系(御成橋1丁目)と永野浄水場系(下永野)をあわせ3億7000万円を予算化した。

 下水道事業は、老朽化した黒川終末処理場の再構築工事に4億5470万円を計上するほか、千手雨水第一幹線整備工事や中央・御成橋・府中分区の汚水管渠施設改築工事に3億2918万円を配分した。また、老朽化した流通センター地域の処理施設を更新するため、2992万円を計上して再構築実施設計を策定する。

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