平行誘導路を整備 茨城空港 あり方検討会が第3回会合

[2025/2/13 茨城版]
 茨城空港利用促進等協議会(座長・平田輝満茨城大学大学院教授)は5日、茨城空港のあり方検討会の第3回会合を開催した。検討会では第2回会合における指摘への回答について説明を受けた後、将来ビジョンの素案について協議。具体的には、取付誘導路の複線化と平行誘導路の整備、給油施設の増強、駐車場の立体化などの検討を行うこととした。

 茨城空港は23年10月末から、民航機の着陸ルールの弾力的な運用を開始。同協議会では本県のさらなる発展につなげるため、空港に必要となるソフト・ハード面の機能について検討を行っている。11月の第2回会合では空港機能の強化案を例示。今回は委員からの意見をとりまとめ、ビジョン案の作成を行った。

 主な取り組みとしては、1時間に国内・国際線各2便以上の航空機を円滑に受け入れるため、ターミナルビルを拡張。保安検査場や待合室、手荷物受取所の増設・自動化を図る。また、駐機場の拡張のほか、給油施設(燃料タンクなど)、給油体制、グランドハンドリング体制の確保も検討していく。

 機材運航の効率化の観点からは、取付誘導路の複線化や平行誘導路の確保を計画。2本目の取付誘導路整備により、出発機と到着機の道線を分離し、遅延を縮減できる。平行誘導路については、今後1時間に8便以上の離発着が見込まれる際に整備する方針。このほか、大型機の発着を可能にするため、就航ニーズに合わせた舗装厚を確保する。

 駐車場ではターミナルビルに近接する第1、2駐車場の立体化を検討。利用者アンケートによると、混雑改善のため有料化や事前予約導入を期待する意見があった。

 脱炭素化に向けた取り組みとしては、太陽光発電設備の導入や施設のZEB化を推進。空港機能拡張の際には、空のえき「そらら」や小美玉市が整備を計画する新交流拠点との連携を強化し、旅客と地域住民との交流を促進する。

 今後は3月末ごろに第4回会合を開き、検討会としての将来ビジョンを決定。その後パブリックコメントを経て、4-5月ごろに県へ提言する見通し。

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