合葬式墓地を計画 基本計画案を公表 ニーズの多様化に対応(東海村)
[2025/2/11 茨城版]
東海村は、合葬式墓地整備基本計画案をまとめ、公表した。村が運営する公園墓地須和間霊園の抱える課題や多様化する村民ニーズ、社会情勢の変化に対応するために策定したもの。計画案では従来からの家族などにより管理・継承する墓地に加え、継承を必要としない合葬式墓地を新たに整備する方針を示した。新施設の収納規模は1500体を想定。本年度末までに基本計画としてまとめ、事業の具体化を図る。
須和間霊園は、須和間地内の8万2723平方mの敷地に整備されているもので、1995年に供用を開始した。総区画数はA-Pの16ブロック3405区画で、現況は約80%が貸し付けられている。このうちIブロックの1889平方m、238区画が未使用となっており、ここに合葬式墓地を整備する考えだ。
基本計画案においては、「将来にわたり誰もが安心して利用できる墓地」を整備コンセプトに設定。基本方針には、▽墓地の無縁化防止▽多様な形式の墓地の整備▽須和間霊園管理運営の健全化──の3つを定めて整備を推進する。
新たに整備する合葬式墓地は、遺骨を納骨袋に入れて直接合葬墓(カロート)へ埋葬する。このため、施設の整備費用や維持管理費用が抑えられることから利用者の負担が軽減できる。
合葬式墓地の仕様は、地中に埋蔵することにより土に還るイメージのある地中埋込カロート型を採用。カロートは既製のマンホール(1.8m×1.8m)を使用し、墓地は直径9m程度、面積63平方mの円形で、1500体の収納が可能な規模とする。中心部にモニュメントを配置するほか、墓地脇に焼香・献花台、記名板、屋根付きの参拝所などを設ける。
整備に当たっては、初年度に基本設計と実施設計を策定して計画の具現化を図り、次年度に整備工事を行う。工事と並行して販売価格などを検討し、供用開始を目指していく予定だ。