冒険活動センターを改修 新年度予算素案 パルコ跡で賑わい創出調査(宇都宮市)
[2025/2/5 栃木版]
宇都宮市の2025年度当初一般会計予算案は、前年度当初比4.8%(109億円程度)増加して、2406億3000万円と過去最大の規模になることが明らかとなった。市議会各会派に説明したもので、投資的経費は27億円増の289億円となっている。主な建設関連事業は、道路等のインフラ整備などのほか、学校施設の長寿命化、冒険活動センターの大規模改修、屋内プール整備に向けた検討、治水・雨水対策の推進、大谷景観公園の再整備、市有施設の再エネ導入やLED化、パルコビル跡地周辺の賑わい創出調査、公共施設の保全対策工事などを計画している。=2面に建設関連予算化事業
新年度予算案では▽市の活力の源である「人」づくりの推進▽魅力ある都市空間の形成と交通ネットワークのフル活用▽地域共生社会・地域経済循環社会・脱炭素社会の3つの社会の創出▽安心・安全のまちづくりの推進▽デジタル技術の利活用の推進-の5つの取り組みに積極的に予算を計上した。
子育て・教育の未来都市では、子どもを守り育てる支援の充実に2億6000万円を計上し、児童相談所設置に向けて基本計画の策定などを行う。学校施設等の整備には51億2000万円を計上し、校舎や体育館の長寿命化改修工事のほか、冒険活動センターも大規模改修を実施する。スポーツ施設の整備には14億6000万円を予算化し、事業を進めている北西部地域体育施設やブレックスアリーナ宇都宮の改修などのに加えて、市東部地域の屋内プール整備に向けた検討を進めていく。
安全・安心の未来都市では、危機に対する体制・都市基盤の強化に26億7000万円を計上し、道路監視の浸水センサ実証実験や道路施設長寿命化計画の改定支援業務などに着手する。総合的な治水・雨水対策の推進には、35億7000万円を計上。河川、公共下水道雨水幹線、道路排水施設、ため池、田んぼダムの整備を行うほか、南部地域の公共施設で雨水貯留施設を検討する。消防・救急体制の充実では、南消防署の移転改築に向けた実施設計や用地取得などに6億4000万円を計上している。
魅力創造・交流の未来都市では、個性豊かな観光と交流の創出に4億円を計上し、大谷景観公園の再整備に着手する。暮らしに息づく文化の継承・創造・活用の推進には1億90000万円を計上し、大谷の文化的景観整備活用計画の策定などを実施する。
産業・環境の未来都市では、地域産業の創造性・発展性の向上で7億6000万円を計上し、新産業団地整備に向けた調査検討などを進める。候補地は(仮称)インターパーク東地区と、(仮称)宇都宮工業団地東地区の2カ所となっている。
脱炭素化の推進では、19億1000万円を計上した。LRT沿線の民間施設・住宅・大学等へ太陽光発電や蓄電池、調整池等へ太陽光発電を導入する脱炭素先行地域の取り組みなどを進めるほか、市有施設の再エネ導入やLED化も行う。
交通の未来都市では、都市拠点・地域拠点の形成で27億3000万円を計上し、JR宇都宮駅西口周辺地区整備で年度内に整備計画を策定するほか、ゼビオホールディングス(福島県郡山市)が取得した市街地のパルコビル跡地について、まちの賑わい創出に係る調査に着手する。土地区画整理事業は、5地区の整備に47億9000万円を計上した。
安心で快適な住まいづくりの促進には3億3000万円を計上し、宝木市営住宅と瑞穂野市営住宅の再生事業を進める。
ライトライン(LRT)の利用促進と整備には3億7000万円を計上し、駅西側の事業化を推進するほか、停留場への駐輪場整備も行う。円滑、快適、安全・安心な道路づくりには26億7000万円を計上し、都市計画道路産業通り、塙田平出線、桜通り平出線などの整備を進めていく。
財政基盤の更なる強化では23億4000万円を計上し、公共施設の劣化状況に応じた保全対策工事を計画的に実施する。