ハード84事業盛る 3カ年実施計画 26年度に図書館基本構想 普通建設事業費は総額634億円(水戸市)
[2025/2/5 茨城版]
水戸市は、第7次総合計画に基づく3カ年実施計画(25-27年度)に、3年間で取り組む主要施策として441事業を掲載した。このうちハード施策には84事業を掲げ、普通建設事業費には3カ年総額で634億4140万円を位置付けた。ハード事業の主なものでは、学校施設やいきいき交流センター、市民センターの長寿命化や五軒市民センターの改築、内原駅周辺の機能強化などを盛り込んだ。このほか、(仮称)南部図書館の整備では26年度にも基本構想に着手する計画だ。
今回の実施計画では、これまでの第6次総合計画で優先的かつ集中的に取り組むとした4つの重点プロジェクトを2つに再編している。「みとっこ未来プロジェクト」では経済的負担軽減や相談・支援の充実、活動しやすい環境整備を図るほか、「若い世代の移住・定住加速プロジェクト」では働く場の創出やシティプロモーションなどを進めるとした。このほか、こども・子育て支援や教育の充実なども掲げている。
施設体系ごとの施設整備計画を見ると、「まち全体で『こどもたちを育むみと』」では、ハード事業として8事業を掲載。市立保育所の再編へ検討を行うほか、学校施設の長寿命化では寿小、妻里小、緑岡小、河和田小、赤塚中などの校舎棟に3カ年で35億1670万円を投じる。また、学校施設の増改築では、酒門小や吉沢小、第四中に20億4700万円確保。第四中では本年度、校舎増築に向けて実施設計をまとめているところで、25年度にも着工する計画だ。
「多くの人が集い、産業が集積する『活力あるみと』」には、18のハード事業を掲載。公設地方卸売市場の機能強化・再整備には14億2530万円を投じるほか、新規事業として水戸城跡周辺の歴史的景観保全へ水戸城土塁(法面)整備を計画する。25年度から測量や予備設計に着手する予定としている。
「命と健康、暮らしを守る『安全・安心なみと』」では、生活インフラの整備など40のハード事業を盛り込んだ。主なものでは、雨水排水施設の整備に3カ年で41億6040万円を投じ、都市下水路や排水路、公共下水道(雨水)、調整池整備などを進める。上下水道の整備には配水管網の整備更新と公共下水道(汚水)の整備、下水道施設の長寿命化などに計234億0200万円を充てる。道路環境整備では、新設改良に18億6840万円、狭隘道路や後退敷地整備に12億円、予防保全型修繕に11億2200万円などを確保する。
「市民と行政で『共に創るみと』」には、18のハード事業を掲載。主なものでは、五軒市民センターの改築や(仮称)南部図書館の整備検討、スポーツ施設の長寿命化、常澄庁舎の長寿命化などを盛り込んだ。
このうち、老朽化が進む五軒市民センターでは約8億1200万円を投じて改築工事を計画。25年度に解体工事や基本・実施設計を進め、26-27年度の2カ年で工事を行う。人口が集積する市南部エリアには(仮称)南部図書館を計画し、26年度に基本構想、27年度に基本設計をまとめる。
このほか、新たなスポーツ施設として、屋内公認プール整備や武道場整備、アクティブスポーツ施設整備などを検討していくとした。