ごみ施設を改良・改修 消防本部は仮眠室と指令センター(佐野市予算案)

[2025/2/4 栃木版]

 佐野市(金子裕市長)は3日、2025年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度当初比13.3%増の666億8000万円で、過去最大の規模となった。このうち普通建設事業費は、大規模改修工事を進めている文化会館リニューアル事業などで67%増の124億9778万円となり、積極型の予算編成を行っている。主な建設関連事業は、道路、上下水道、河川の整備などのほか、国道50号沿線の産業団地開発の基本設計、消防本部庁舎への仮眠施設整備や消防指令センター整備、公共施設照明のLED化工事などに取り組む。また、小中一貫校は佐野西中学校区に続き城東中学校区で計画を進め、ごみ処理施設はみかもクリーンセンターの基幹的設備改良事業や、葛生清掃センターの大規模改修工事を実施する。         =2面に主要建設関連事業と予算額

50号沿線の産業団地開発で設計

 一般会計の新規および充実事業を見ると、国道50号沿線開発調査事業には2897万円を計上した。国道50号沿いの約15haで新たに(仮称)「国道50号田島インター産業団地」の整備を構想しており、整備区域や事業主体、開発手法などを決定して、都市計画決定に向けた手続きを進める。25年度は、各種調査や基本設計に着手する。

 駅南公園西土地区画整理事業には8774万円を計上し、28年度の完了に向けて道路整備などを進めていく。林道作原沢入線は、展望台整備で4900万円を計上した。蓬山ログビレッジの改修事業には、5715万円を計上している。

 市民体育館は、アリーナ床の改修等で1億1491万円を計上した。諸山老人福祉センターの改修事業には、6650万円を計上。常盤地区公民館は、常盤台中改修に伴う移転の計画策定で369万円を配分している。

 ごみ処理施設は、みかもクリーンセンターの基幹的設備改良事業で910万円を計上した。延命化に向けた大規模改修工事を24年度中に発注する葛生清掃センターは、9億8333万円を予算化。公共施設照明のLED化工事は、16億7887万円を計上した。

 消防施設では、消防本部庁舎の仮眠施設整備事業に1億5001万円を計上する。消防指令センターには、12億3401万円を計上。佐野市と足利市で集約化するため、佐野市消防本部庁舎でシステム整備や庁舎改修工事を行う。

 学校施設は、小学校校舎の屋根外壁改修事業に1億1030万円を計上したほか、学校体育館のエアコン設置事業に18億8254万円を計上した。全小中学校・義務教育学校の体育館(義務教育学校整備予定の西中学校除く)と教育センター(旧吾妻中学校)を対象に、25年度にエアコン整備を発注する。

 小中一貫校整備事業は、整備事業者を選定した佐野西中学校区に続き、城東中学校区でも4206万円を計上した。城東中学校を拠点に、佐野、天明(一部)、城北(一部)の3小学校の統合を計画している。

 道路は、市道維持補修事業に4億2527万円、市道改良事業に1億7594万円、市道老路冠水対策事業に1億6400万円、橋梁長寿命化事業に1億2000万円を計上している。河川では、普通河川等改良事業に7億8610万円を計上する。

 企業会計は、水道事業の資本的支出を9.9%増の19億1662万円としている。飛駒浄水場の紫外線照射装置整備事業に1億9100万円、小中浄水場施設整備事業に2億9400万円、老朽管更新事業に2億3950万円を配分する。

 公共下水道事業の資本的支出は、7.6%増の41億3073万円となった。このうち、汚水整備事業に7億8617万円、下水道管路ストックマネジメント事業に2億8600万円、水処理センターストックマネジメント事業に10億1920万円を予算化した。公共下水道雨水幹線整備事業には、東部9号雨水幹線の整備などで1億7507万円を計上している。

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