芸術拠点に9.7億円 当初予算 陸上競技場整備へ高校跡解体(つくば市)
[2025/2/4 茨城版]
つくば市(五十嵐立青市長)は3日、25年度当初予算案の概要を明らかにした。主なものでは、芸術文化創造拠点整備事業で25-26年度の2カ年継続費9億7256万円を設定。(仮称)市陸上競技場整備事業には旧上郷高校解体工事費で2カ年継続費9億8681万円、児童発達支援センター整備事業には2カ年継続費7億2580万円を組んだ。このほか、道の駅整備事業では基本構想策定委託料4500万円を計上した。
芸術文化創造拠点の整備は、市独自の芸術文化を育む場所の形成や地域活性化を目的とするもの。整備の際には旧田水山小学校を改修し、教室棟や体育館、校庭を利活用する。教室棟は1995年2月の竣工で、RC造3階建て延べ床面積2510平方m。体育館は1982年に建設され、S造2階建て延べ845平方m。基本・実施設計はandHAND建築設計事務所・河野正博建築設計事務所JVがまとめた。
陸上競技場の整備は、市立の陸上競技場がないことを受けて実施する。建設地は旧上郷高校跡地7万0089平方m。施設は本館や特別教室棟、体育館、格技場、合宿所など10棟(延べ9498平方m)で構成。解体工事の設計は青山建築設計事務所(つくば市)が担当した。解体工事完了後は26年度末-28年度で陸上競技場の整備を行う。
児童発達支援センターは児童に対する療育訓練と保護者への支援を行う施設で、春日庁舎を改修して整備する。建物は1993年建築で、RC造4階建て延べ4032平方mの規模。設計はandHAND建築設計事務所・増山栄建築設計事務所JVが6月30日までに策定する。工事時期は新年度後半から26年度末までを予定している。
道の駅の整備は新たな観光・市民生活拠点の形成を目指すもの。24年度は立地優位性や商圏、類似店舗の有無、需要の見込み、経済波及効果について検討調査を実施。調査の結果、池田地区と上原・松野木地区の2カ所が高評価となったため、新年度は整備に向けた基本構想を策定する。
このほか、谷田部小学校建設事業では基本構想・基本計画策定業務委託料で2カ年継続費5602万円を計上。老朽化した同校の建て替えを行うもので、建設地は旧谷田部庁舎跡地を活用。その際には近隣の谷田部体育館や市民ホールやたべなどとの連携、複合化を検討していく。
一般会計の総額は1273億2500万円で、前年度比13.9%増。7年連続で過去最大となった。普通建設事業費は(仮称)中根・金田台地区小学校建設事業の本格化などもあり、同16%増の221億0885万円。水道事業は収益的支出60億4913万円、資本的支出54億7937万円。下水道事業会計は収益的支出100億4484万円、資本的支出75億1819万円を計上した。