工業団地を拡張 都市マス案 大規模公園のリニューアル(龍ケ崎市)
[2025/2/1 茨城版]
龍ケ崎市は、第3次都市計画マスタープラン案を公表した。基本理念を「安全や安心」と「住みよさ」を実感できる都市づくりとし、実現に向けて▽住宅地▽防災▽にぎわい・産業▽水・緑・歴史▽道路・交通──5つについて目標を明記。主なものでは、つくばの里工業団地拡張の検討や佐貫3号線の整備推進、大規模公園のリニューアルなどを盛り込んだ。
県南地域ではTX沿線の人口増加や県央道IC周辺の企業立地が進む一方、同市など古くから栄えてきたまちは成熟段階にある。東京都心や成田空港に近接する位置的な強みなどを活かし、持続可能な都市圏形成を目指す。
施策としては、住宅地では用途混在の見直しを進めるほか、狭あい道路の解消を図る。地域住民や警察と連携し、ゾーン30やグリーンベルトなどの速度抑制対策により、歩行者や自転車利用者の安全確保に努めていく。市営斎場については計画的な予防保全による長寿命化とともに、今後広域連携も視野に入れた再編成も検討する。
防災では市街地での内水氾濫の危険性を検証し、放流先河川との改修事業と整合を図りながら浸水対策を推進。急激な河川への流入を軽減するため、雨水調整池や貯留施設の整備、一般住宅への雨水施設の設置を誘導する。災害時の避難路や緊急輸送路となる幹線道路などの整備促進のほか、上下水道などの防災・減災対策も進めていく。
にぎわい・産業では都市計画道路佐貫3号線の整備を推進し、JR龍ケ崎市駅周辺の道路ネットワーク環境を向上。つくばの里工業団地とその周辺を産業拠点と位置付けて、計画的な区域の拡張を検討する。龍ヶ岡公園、北竜台公園、龍ケ崎市森林公園などの大規模公園については、それぞれの特徴を生かしたリニューアルを行い、市の交流拠点として活用を図る。
水・緑・歴史では市街地の街路樹の管理を適切に行い、良好な都市環境を形成。また、周辺自治体などと連携し、牛久沼周辺地域の魅力向上、交流人口の拡充や地域経済の活性化を促進する。
道路・交通では都市計画道路の整備進捗、周辺自治体の幹線道路の整備状況などを踏まえながら、新たな道路交通網を検討。長期間未整備となっている都市計画道路については、地域の実情や必要性に応じ計画の見直しを行う。効率的な維持管理を図るため、道路台帳などのデジタル化も推進する。
目標年度は2039年度までに設定。計画案については今月4日までパブリックコメントを実施している。詳しい問い合わせ先は都市計画課(電話0297-64-1111、FAX0297-60-1588)まで。