NTTGDSが進出 インター産業団地 データセンターを来年度着工(栃木市)
[2025/1/30 栃木版]
栃木市の栃木インター産業団地へ、NTTグローバルデータセンター(東京都千代田区)が進出することが明らかとなった。A・B・C街区のあわせて13haを取得し、データセンターを2棟を建設する。1棟目は2025年度にも着工して2028年度に操業、2棟目は31年度の操業開始を目指す。初期投資額は用地費除き、2500億円となっている。
栃木インター周辺地区は栃木IC北側に位置し、主要地方道栃木粕尾線を挟んで西側を西地区(A約23ha)、北側を北地区(A27ha)とする。西地区は24年度まで整備し、北地区は26年度から造成工事を開始する予定となっている。
市は、経済産業省の産業技術実用化開発事業費補助金に採択されたことから、データセンター事業実施可能性調査を実施した。産業団地の第1期分譲開始時にデータセンター関連事業者5社から問い合わせがあり、2社が申し込みを行った。市はこの申込企業について、企業立地先手委員会で審査・選定し、NTTグローバルデータセンターを進出企業に選定した。今後は2月に土地売買契約を締結し、3月に土地の引き渡しを行う。
データセンターは各種データを格納した施設で、企業等にデータを収集する場所を貸し出すものとなっている。データセンターには多大な電力が必要となるが、産業団地の近隣には変電所である宮町開閉所が所在しており、同所から電気を引き込める。電線の整備などは、東京電力が実施する。
NTTグローバルデータセンターは、栃木インター産業団地にデータセンターの整備を決めた理由について▽首都圏から80km圏内にある▽地盤が安定▽これまでに水害が発生していない▽近隣から電力を供給できる▽地域住民の理解が得られた▽生成AIの需要が高まっている-などとしている。
なお、産業団地南にあるH街区(A1.2ha)は、不二ラテックス(東京都千代田区)が進出する。同社はインター近隣に新栃木工場が所在しており、同工場に隣接するH街区を活用して工場の敷地を拡張する。
東側に残るD街区(A1.3ha)、E街区(A0.8ha)、F街区(0.9ha)は、26年度から分譲開始し、データセンター中心に進出する企業を考える。北地区は31年度の分譲開始を想定しており、北地区へのさらなるデータセンター進出については、東京電力と電力の増強が可能か協議するとしている。
会見で大川秀子市長は、「時代に合った企業が進出することになり、雇用や財政で心強い誘致ができた」と、2社の進出に歓迎の意を表した。