民家園など改修 中央公園 リニューアルで新年度設計(つくば市)

[2025/1/30 茨城版]
 つくば市は、中央公園のリニューアルに向けて基本計画の作成を進めている。市民ニーズの変化や老朽化した箇所への対応を図るもので、さくら民家園やレストハウスの改修、植栽の保全などを検討。このうち、さくら民家園については茅葺屋根の全面的な葺き替え工事を計画し、25年度に設計、26-27年度に工事を実施する。その他の施設についても、25年度から基本設計にとりかかる。

 さくら民家園は江戸時代中期ごろの伝統的民家の復元で、同園の供用開始にあわせて1985年に移築。木造平屋で床面積188平方mの規模。以前は園内でも利用者が少なかったものの、昨年に飲食販売の実証実験を行ったところ多くの来園者が訪れた。老朽化した茅葺屋根の葺き替えを行うことで、さらなる利用促進を目指す。

 中央公園はつくば駅に隣接する近隣公園で面積は3.83ha。さくら民家園のほか、噴水や徒歩池、芝生広場、水の広場、レストハウスなどが配置されている。

 開園から約40年が経過し、多くの施設・設備が開園当時のままで老朽化している状況。幅広い年齢層の活動の場となるよう、施設のリニューアルを図る。基本計画作成にあたっては、URリンケージ(東京都江東区)に検討業務を委託した。

 市民アンケートによると、施設への要望として屋根スペース、交流スペース、常設水遊びスペース、いすやテーブル、ランニング・ジョギングコースの設置などがあがる。既存施設ではレストハウスやトイレ改修、サインの更新、植栽のメンテナンスなどの意見が出た。

 これらを受け、市はリニューアルの基本的な考え方(案)として▽現在の公園の環境を活かしたつくば駅前の憩いの空間▽つくばらしさや魅力を感じられる▽まちとつながりにぎわいを生む拠点──の3つを基本方針に設定。植栽には視認性や安全性向上のため必要な中低木の伐採を検討するが、既存の高木は積極的な保全を進める。また、中央図書館やつくばエキスポセンター、商業施設、オフィスビルなどの周辺施設と連携し、交流の場を創出する。

 今後は市民や公園周辺事業者の意見を踏まえ、25年度早々に基本計画を策定。25-27年度に基本設計、詳細設計をまとめ、段階的にリニューアル工事を行っていく。

 この方針に意見のある人は、2月16日までいばらき電子申請システムで意見の投稿ができる。

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