集約型ターミナル建設へ新たな交通システム検討(成田国際空港)
[2025/1/17 千葉版]
成田国際空港(NAA)は、集約型の旅客ターミナル建設に向け、新たな交通システムの検討に乗り出す。ターミナル内のほか、新貨物地区や周辺への輸送手段として、モノレールや次世代型路面電車(LRT)など、新たな交通システムの可能性を模索していく。
NAAが2024年7月に公表した「新しい成田空港」構想では、旅客ターミナルのコンセプトとして、世界とつながる多様なネットワークを持つ国際ゲートウェイハブ空港を目指し、コンパクトな集約ワンターミナルを整備する方向性が盛り込まれている。
新たな旅客ターミナルの実現には、ターミナル内のほか、新たな貨物地区や周辺地域、従業員駐車場などへの輸送手段が必要不可欠となる。そのため、交通システム動向調査業務に着手する。同業務の委託先を選定する企画競争の手続きを進めており、概算額は2750万円となっている。
同業務では、新ターミナル建設計画などの検討に向けて、輸送手段として、新たな交通システム導入の可能性を検証するため、システムの現状や技術的動向などを調査する。契約期間は12月までとなっている。
企画競争の応募資格として、NAAの契約参加資格「その他調査・設計」「その他役務」に登録されていることのほか、業務実績などを求めている。24日までエントリーシート、2月10日まで提案書をそれぞれ受け付け、19日のプレゼンテーションを経て、20日までに契約候補者を選定する。
NAAの施設計画グループによると、国内外の事例なども参考にしながら、モノレールやLRT、バス高速輸送システム(BRT)など、さまざまな可能性を模索していく考えを示している。成田空港では以前、第2ターミナルの開業に併せ、空気浮上式の移動システム「シャトルシステム」が運用されていた。