基本方針を協議 公園等適正配置 3月会合で正式決定へ(笠間市)

[2025/1/16 茨城版]
 笠間市は12月24日、市役所で公園等適正配置計画策定委員会(委員長・雨宮護筑波大学システム情報系准教授)の第2回会合を開催した。今回の会合では地域別の課題のほか、適正配置に向けた基本方針の考え方について協議。すべての公園を現状維持型、向上型、変更型の3つに分類して、今後のあり方を決めていく。次回の第3回会合は3月の開催を予定し、方針について正式決定する。

 適正配置計画は公園の現状や地域のニーズに即したあり方、機能の見直しについて検討を行うもの。利用されていない公園・緑地は統合や廃止、機能の変更を視野に入れ、存続させる公園については機能や魅力の充実を図っていく。

 市内では160カ所の公園があるが、規模が大きな公園においては日常管理費用のほか、老朽化に伴う修繕や改築・更新費の肥大化が課題となっている。小規模の公園では少子高齢化の進行により、維持管理を行う地元住民の負担が増加。また、生活スタイルなどの変化から、周辺住民の公園に求めるニーズも変化している。

 適正配置の基本方針を決めるにあたり、市内の公園を▽都市公園▽自然公園▽開発公園▽その他公園▽ポケットパーク──の5つに分類。それぞれの今後のあり方について、現状維持型、向上型、変更型のいずれかに設定した。現状維持型では現状の適正な管理を継続。向上型は現状の公園をベースに機能や施設を増強し、変更型は公園にとらわれず新たな利活用を推進するものとなる。

 都市公園は主に市の北部地域に集中している。駅前や商業施設周辺の公園については利用されているが、一部認知されていない公園がある。基本方針としては、公園によって現状維持型、向上型、変更型のすべての可能性があるとした。

 自然公園は北部地域に3カ所、東部と南部地域に1カ所ずつ立地。市の観光拠点として重要な役割を果たしており、市内外から利用されていることから現状維持型または向上型とする。

 開発公園は東部、南東部地域に多く密集。核となる公園が少なく、利用されず認知されていない公園も多い。一部では地元市民によって適正な維持管理がなされており、現状維持型もしくは変更型とする方針となった。

 その他公園は西部地域を除き、各地に点在。遊具の整備状況にばらつきがあり、利用者に差があることから現状維持型、向上型、変更型のすべてを適用する。

 ポケットパークは駅前や市街地周辺に点在する。散歩時の休憩場所やモニュメントの展示広場としても活用されているが、遊具などは配置していない。現状維持型か変更型のいずれかとする。

 次回の第3回会合では基本方針を正式決定するほか、地域ごとに必要な公園について検討。7月ごろに開催する第4回会合では存続・廃止を含めた適正配置の素案をまとめ、10月ごろの第5回会合で委員会案として策定する。その後パブリックコメントを10-11月に実施する計画だ。

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