岩沼消防署をZEB化 設計・施工一括でプロポ(亘理地区行政事務組合)

[2024/1/15 宮城版]
 岩沼市・亘理町・山元町の1市2町で構成する亘理地区行政事務組合(管理者・山田周伸亘理町長)は14日、「岩沼消防庁舎ZEB化改修事業」について、事業者を選定するプロポーザルの手続きを開始した。設備についてZEB Ready以上の改修を目指す方針で、設計・施工・工事監理業務を一括で発注する。提案上限金額は税込み2億8655万円。単体かJVでの参加とし、参加申請を2月3日まで受け付ける。

 事業には単体企業または2~3社で構成するJVでの参加が可能。JVは構成員のうち1社が県内に本社・支社・営業所を置くこと。共通の資格は同組合の入札参加者名簿に登録し、環境創造イニシアチブが公募するZEBプランナーに登録していることなど。JVの場合は、構成する1社以上のプランナー登録が必要。

 設計・工事監理業務については、一級建築士事務所の登録のほか、過去5年間の同様の事業の履行実績を求める。工事は、特定建設業の許可のほか、経審の総合評定値について建築一式工事が1000点以上、管工事と電気工事が800点以上とする。JVは各工事を担当する構成員が受け持つ工事区分に応じた資格を満たすこと。

 提案上限額の内訳(税込み)は、設計が1100万円、工事監理が1100万円、改修工事が2億6455万円。技術提案書を2月20日まで受け付けたのち、同26日に審査し、同28日の結果通知を見込む。仮契約後、組合議会での契約議案議決をもって本契約とする。

 ZEB化するあぶくま消防本部・岩沼消防署は岩沼市末広一丁目の国道4号沿いの施設で、建物は2009年に供用を開始した。敷地が3216平方mの広さで、建物はS造3階建て延べ2299平方mの規模(塔屋あり)。3階建ての事務所棟の西側に平屋の車庫棟が併設する。

 空調設備の老朽化が進んでおり、23年度にZEB化の導入可能性調査を国際航業(仙台支店・仙台市若林区)に委託。調査の結果、空調の更新と併せ、省エネルギー化・Co2削減を図るため「ZEB Ready」以上を目指すこととした。

 目標であるZEB Readyは従来の建物で必要としたエネルギーから改修により、50%以下を目指すもの。今回の事業では、可能性調査の中で、基本設計を進めたことから、改修に必要な実施設計と工事を一括で発注する。改修はZEBを達成するため熱源や空調機・配線などの空調設備のほか、送風機・ダクトといった換気設備、受変電設備、照明設備、給湯設備などが対象で、外壁・内壁などの断熱改修といった建築改修も含む。業務期間は26年8月31日まで。

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