建設業が防疫に尽力 銚子市内で鳥インフル41万羽処分へ(千葉県)

銚子市内の養鶏場で防疫措置を実施している(県提供)

銚子市内の養鶏場で防疫措置を実施している(県提供)

[2025/1/15 千葉版]
 銚子市内の養鶏場で、高病原性鳥インフルエンザが確認されたため、県建設業協会(石井良典会長)ら建設関連団体は、感染の拡大防止に向け、防疫対応に尽力している。県職員や災害派遣された自衛隊らと連携し、できる限り早期の完了を目指す。県内では2024年10月の香取市に続き、今季2例目となる。

 11日に銚子市内の農場から飼養されているニワトリの死亡数が増えている通報を受け、県は農場への立入検査を実施。鳥インフルエンザの簡易検査を行ったところ陽性であることが判明した。

 12日に遺伝子検査を実施し、高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜であることを確認。これを受け、養鶏場で飼養されているニワトリ41万羽を殺処分することを決定した。

 12日に開かれた対策本部会議で本部長を務める熊谷俊人知事は、本県養鶏業への影響を最小限に抑える必要があることから、一刻も早い終息を図るため、ただちに防疫作業を開始し、早期・確実に終了させるよう指示した。

 県農林水産部は、防疫協定に基づき、県建設業協会の銚子支部や八日市場支部、県塗装工業会、県警備業協会など建設関連団体に協力を要請した。

 県建設業協会銚子支部は、殺処分されたニワトリの埋却に向け、掘削作業を進めている。銚子市内の今井組、岡田土建、田杭建設が担当しており、15日から旭市内の阿部建設、遠藤建設、鈴木建設、藤英建設が参加する。八日市場支部は路面を消毒する。

 鳥インフルエンザが発生した農場周辺では、24時間体制で消毒作業を実施する消毒ポイントとして、旧東庄病院跡地、旭市役所海上庁舎、旭市ひかた市民センターの3カ所を設置。県塗装工業会が車両の消毒、県警備業協会のMSK、セキュリティワン、北総警備保障の3社が警備を担当している。

 県は、高病原性鳥インフルエンザや豚熱などの急性悪性家畜伝染病の発生時、迅速で円滑な防疫対応に取り組み、畜産業の被害を低減するため、団体や企業と「家畜伝染病発生時における防疫連携業務等に関する協定」を締結している。

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