今夏の着工目指す 駅西交流拠点 工事費に約17億円試算(常陸大宮市)
[2025/1/11 茨城版]
常陸大宮市は、常陸大宮駅西交流拠点の整備計画で、JR東日本建築設計による実施設計を進めている。設計は年度内にまとめ、25年度の当初予算で工事費を確保する考え。着工は6月議会後を予定し、25-26年度の2カ年で施工していく。概算事業費には約19億7000万円を試算し、このうち工事費には約17億円を充てる。完成は26年度中を予定している。
駅西交流拠点の整備は、常陸大宮駅周辺整備事業に関連して進めているもの。建設地は、駅西の中富町で先行取得した約1万4000平方mの酒造会社跡地のうち、約7500平方mを活用する。
21年度にまとめた基本計画では、市民の憩いの場や様々な交流や活動の拠点となる場、子どもたちが安心して遊べる場、防災機能を備えた災害時の一時避難場所としての「あたらしい公園」の整備を想定。整備コンセプトとして、▽にぎわいの創出▽インクルーシブ・パークの導入▽防災機能の充実──を示した。
施設計画によると、敷地内には芝生広場(約4300平方m)を中心に、キッチンカーなどの出店にも対応できるイベント広場、インクルーシブ遊具やテント大屋根などを設置する遊具広場、カフェや多目的室などを設置する交流施設、トイレ棟、防災機能などを計画する。
23年3月には、プロポーザルにより選定したJR東日本建築設計に実施設計を委託した。同社の提案では、3つの整備コンセプトの実現に向けて、▽多様なアクティビティ▽選べる居場所▽安心できる環境▽大小のサーキュレーション──を掲げる。当初は23年度中にまとめる予定だったが、現在の資材高騰などを受けて、設計の内容を精査しながら進めているため本年度末まで延長している。
敷地内に整備する交流施設(カフェを含む)の管理運営には、民間事業者の活用も想定。現在は、敷地全体も含めて対象とすることや、指定管理者などの手法などについて検討を行っているところで、完成までには決定する考えだ。
常陸大宮駅周辺整備事業のうち、24年3月に着工した東西自由通路と駅舎改築では、2月1日から新駅舎が供用を開始するもよう。25年度は引き続き自由通路の工事を進め、26年3月の完全供用を予定している。