三反畑IAで防護柵工 12月補正 砂防やダム保全に21億円(県砂防水資源課)

[2025/1/9 栃木版]

 県砂防水資源課は、県の12月補正予算で公共事業費21億2550万円を追加した。砂防施設づくり事業には18億6450万円を配分し、島田沢の堰堤工や渓流保全工、三反畑IAの崩壊土砂防護柵工などを推進するほか、今回の補正で砂防事業で4カ所、急傾斜地崩壊対策事業で2カ所を前倒して事業化し、詳細設計などを実施する。また、ダム施設保全事業には2億6100万円を計上。各ダム施設の長寿命化計画を更新するほか、塩原ダムの法面補修や寺山ダムのダムコン更新工事など発注していく。

砂防と急傾斜の6カ所に新規着手

 砂防施設づくり事業のうち、砂防事業は18カ所に事業費5億1400万円を配分した。主なものは、門前向沢(那須塩原市)の堰堤工の既発注分の債務に充当するほか、島田沢(鹿沼市)では堰堤工や渓流保全工の工事を発注して事業を推進する。25年度に事業化を予定していた葛城沢(さくら市)など4カ所は、前倒して本年度から着手し、詳細設計や地質調査などを実施する。

 また急傾斜地崩壊対策事業は、地すべり対策を含め15カ所に事業費5億円を計上した。三反畑IA(那珂川町)で崩壊土砂防護柵工をこのあと発注するほか、梅ヶ丘2でも既発注分の債務に充当するとともに一部工事も発注する。坂井中IA(茂木町)など2カ所は、今回の補正で前倒して本年度に事業着手し、測量や詳細設計を実施する。

 総合流域防災事業には、5億4000万円を配分した。砂防基礎調査で3巡目調査箇所の抽出を行うほか、土砂・洪水氾濫流域調査をこのあと実施していく。砂防メンテナンス事業は、6カ所の施設補修に2億5050万円を計上し、砥川ほか(日光市)で堰堤腹付工などを計画する。効果促進事業は、土砂災害警戒区域の看板設置に6000万円を盛り込んだ。

 ダム施設保全事業は、6カ所のダムで長寿命化計画を更新するほか、発注済みの塩原ダムのゲート設備修繕と松田川ダムの放流警報設備新設に事業費を充当する。このほか、補正を活用して塩原ダムでは法面補修工事を、寺山ダムはダム管理用制御処理設備更新工事をこのあと発注する。

 補正で追加された事業毎の代表箇所は次の通り。(▽箇所名(地先)=[1]事業内容[2]事業費)
【砂防施設づくり事業】
〈砂防事業〉
▽島田沢(鹿沼市上永野)=[1]堰堤工、渓流保全工[2]9000万円
▽門前向沢(那須塩原市塩原)=[1]堰堤工[2]3000万円
▽葛城沢(さくら市早乙女)=[1]詳細設計、地質調査ほか[2]1000万円
〈急傾斜地崩壊対策事業(地すべり含む)〉
▽三反畑IA(那珂川町矢又)=[1]崩壊土砂防護柵工[2]1億4000万円
▽梅ヶ丘2(足利市西宮)=[1]崩壊土砂防護柵工[2]5500万円
▽坂井中IA(茂木町坂井)=[1]測量、詳細設計ほか[2]2000万円
〈総合流域防災事業〉
▽基礎調査=[1]3巡目調査箇所の抽出ほか[2]4億8000万円
▽土砂・洪水氾濫=[1]土砂・洪水氾濫流域調査[2]6000万円
〈砂防メンテナンス事業〉
▽砥川ほか(日光市内)=[1]堰堤腹付工[2]9500万円
〈効果促進事業〉
▽土砂災害警戒区域の看板設置=[1]設置位置選定委託、設置工事[2]6000万円
【ダム施設保全事業】
〈法面補修、ダム管理用制御処理設備更新等〉
▽三河沢ダム=[1]長寿命化計画更新[2]1500万円
▽西荒川ダム=[1]長寿命化計画更新[2]100万円
▽塩原ダム=[1]法面補修、ゲート設備修繕、長寿命化計画更新[2]1億1500万円
▽寺山ダム=[1]ダム管理用制御処理設備更新工事、長寿命化計画更新[2]6500万円
▽東荒川ダム=[1]長寿命化計画更新[2]1500万円
▽松田川ダム=[1]放流警報設備新設、長寿命化計画更新[2]5000万円

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.