トンネル工を2月公告 25年度早期の発注予定 宮城県内工事が33件(東北整備局)
[2024/1/8 宮城版]
東北地方整備局は7日、2025年度早期の発注予定をホームページに公表した。工事は件数が146件。このうち県内工事は33件。いずれも一般競争入札で発注する。国の25年度予算が成立することを前提に、24年度から入札手続きを行い、25年度の早期に契約する。主な工事は、加美町で鳴瀬川ダムの建設に先駆けて、迂回路トンネル工事を発注する。WTO対象工事で、2月に入札公告する予定だ。
県内工事の内訳を担当事務所ごとに見ると、鳴瀬川総合開発工事事務所が1件、南三陸沿岸国道事務所が3件、仙台河川国道事務所が14件、北上川下流河川事務所が9件、東北国営公園事務所が1件、宮城南部復興事務所が4件、塩釜港湾・空港整備事務所が1件。
鳴瀬川総合開発工事事務所の工事は、鳴瀬川ダム迂回路トンネル工事で、概算工事規模が15億~30億円のため、本局発注となる。延長439mのトンネル掘削工・覆工、坑門工、仮設工を施工する。主な資材は約5000立方mの生コンクリートを使用する見込み。工期は約14カ月。
鳴瀬川ダムは堤高107.5m、堤頂長358mの台形CSGダムで、筒砂子川に建設する。ダムを造るに当たって国道347号を一部取り壊す必要があるため、同線の付け替えや切り回しを進める。迂回路トンネルは、切り回し道路を整備する目的で掘削する。
南三陸沿岸国道事務所は、気仙沼管内、三陸道、南三陸南地区道路照明施設等の3件に分け、維持補修工事を発注する。公告時期は全て2月。
仙台河川国道事務所は、河川の維持工事2件、道路の維持補修工事3件、路面清掃工事2件、緑地維持工事4件、橋梁の補修維持工事1件、電気通信施設の維持補修工事2件を発注する。公告時期は河川と道路の維持補修工事が2月で、それ以外が1月。
北上川下流河川事務所は、河川の維持工事9件を発注する。公告時期は全て2月。いずれも除草工や清掃工などを行う工事で、工期が約12カ月。概算工事規模は6件が1億~2億円、3件が7000万~1億円。
東北国営公園事務所は、みちのく公園の維持工事を月内に公告する予定。植栽工や給排水設備工などを行う工事で、概算工事規模が1億~2億円。工期は約12カ月。
宮城南部復興事務所は、道路の改良工事1件と遊砂地工事3件を発注する。公告時期は全て2月。道路の改良工事は6000立方mの盛土工などを施工する。概算工事規模は2億~3億4000万円。工期は約11カ月。
遊砂地の工事は砂防土工の掘削や盛土などを施工する。概算工事規模は2件が3億4000万~8億1000万円で、1件が2億~3億4000万円。工期は3件とも約20カ月。
塩釜港湾・空港整備事務所の工事は、仙台塩釜港石巻港区雲雀野地区のマイナス12岸壁地盤改良工事で、概算工事規模が基準額以上15億円未満となるため、本局が発注する。公告時期は月内。工期は約8カ月。
発注標準金額を引上げ
同局は2025年度に契約する工事から、等級区分のある工種に設定している発注標準金額を引き上げる。新たな発注標準金額は別表の通り。
現行の発注標準金額と比較すると、例えば一般土木・建築の場合、Aは7億2000万円以上から8億2000万円以上、Bは3億円以上~7億2000万円未満から3億4000万円以上~8億2000万円未満、Cは6000万円以上~3億円未満から7000万円以上3億4000万円未満、Dは6000万円未満から7000万円未満に変更となる。
これによっ対象範囲はBが6000万円の増、Cが3000万円の増、Dが1000万円の増となる。