角田消防署に14億円 新築工事を年度内発注 補正予算で債務負担(仙南広域事務組合)

[2024/12/27 宮城版]
 仙南地域広域行政事務組合(管理者・滝口茂柴田町長)は、12月補正予算に角田消防署庁舎の建て替え工事費として14億5000万円の債務負担を設定した。期間は2024~25年度。26日の組合議会定例会で予算が可決した。年度内に入札・契約の手続きを進めるための措置で、25年度当初の着工を目指す。施設はRC造2階建て約1600平方m規模の庁舎棟や訓練塔2棟などで構成する。

 一般会計12月補正予算における債務負担の設定は建設工事費のみ。工事監理業務の委託費は別途、25年度当初予算に計上する。委託費は3800万円を見込む。

 新角田消防署は、地元角田市が準備した梶賀字高畑南地区の約4400平方mの敷地に新築する。角田警察署から北東約200mの位置で市の中心部かつ幹線道路にも面している。造成工事は市が保志工務店(角田市)に発注した。造成設計は大江設計(仙台市青葉区)が担当した。

 消防庁舎は、RC造2階建て延べ1600平方m程度の規模とし、車庫が1階に備わる形式。事務所スペースには署長室や大会議室、出動準備室、男女個別の仮眠室・シャワー室、トレーニング室などを配置する。敷地にはRC造3階建ての訓練塔2棟や33台分(職員・来庁者用)の駐車場、ホース乾燥塔を整備する。水難救助資機材なども充実させる。

 建て替えの基本・実施設計業務は楠山設計(仙台市青葉区)が担当しており、履行期間が25年2月27日まで。積算は完了済み。

 建設工事の発注は、工期確保などの観点から本年度第4四半期に入札や契約を行う。予算可決を受け、これから入札方式や一括・分離の発注方法、単体やJVなどの入札参加形態について検討する。工事規模から本契約は議会承認案件となる。

 なお、角田市役所に隣接する既存の角田消防署は、RC造2階建て延べ830平方mの規模で、1968年に建設された。狭あいで老朽化が進むほか、道路に面して庁舎が建っており、車両の出し入れや訓練のスペースが不十分なため移転建て替えを決めた。新施設への機能移転後は、地元角田市との協議により利活用方法などを検討することになる。

 同組合では角田消防署の次に白石・柴田・大河原の順で各消防署を建て替える計画。白石消防署の基本・実施設計を構建築設計事務所(同)に委託しており、履行期間は26年5月29日まで。26年度に建設工事を発注することになりそうだ。

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