県立富津公園の再整備 民間活力導入へ事業化検討(千葉県)

[2024/12/27 千葉版]
 県土整備部は、県立富津公園(富津市)の再整備に民間活力を導入するため、事業化に向けたスキームや条件の検討に乗り出す。公民連携事業検討業務の委託候補者を選定するプロポーザルの手続きを開始した。委託料は2998万円を上限とし、2025年1月17日から応募を受け付ける。

 県は、老朽化が進み利用者が減少しつつある富津公園について、公園の魅力向上や活性化を図るため、民間活力を導入する方針だ。検討の対象となる施設は、明治百年記念展望塔やジャンボプール、屋内プール、テニスコート、多目的運動広場、野外劇場、遊具広場、キャンプ場、駐車場、軍事遺構、宿泊施設跡など。

 同業務では、これまでの検討結果を踏まえ、事業化に向けた事業スキームや事業条件を検討する。マーケットサウンディング調査の実施や事業採算性の検討、公募資料の作成、契約条件の検討などを進めていく。履行期限は26年1月まで。

 プロポの応募資格として、県の物品等入札参加者資格の「委託」でA等級に格付けされていることのほか、業務実績などを求めている。25年1月31日まで応募を受け付け、2月7日の選考委員会を経て、受託候補者を選定する。

 県は本年度、富津公園の再整備計画を検討するため、学識経験者や地元行政、観光関係者、県関係部署で構成する会議を設置し、再整備計画案をとりまとめている。官民連携事業のスキームとして、Park-PFI制度の導入が考えられるとした。

 再整備計画検討業務はPwCアドバイザリー合同会社(東京都千代田区)が担当している。

 県立富津公園は1966年に県内初の広域公園として開設。東京湾に突き出た半島状5kmの砂州、富津岬の先端にあり、面積は約97ha。豊かな自然が広がり、明治百年記念展望塔やジャンボプール、室内温水プール、野外劇場、テニスコート、キャンプ場などで構成。砲弾試射場跡など近代遺構が点在している。

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