来年度にも設計 新保健センター 概算工事費に12.2億円(石岡市)
[2024/12/26 茨城版]
石岡市は、総合保健センター(仮称)の整備を検討している。老朽化が目立つ石岡保健センターと八郷保健センターを統合するもので、整備予定地はひまわりの館の北側約8500平方m。施設は平屋で2400平方m程度、概算工事費は約12億2000万円と試算している。25年度に設計をとりまとめ、26年度までに建設工事を完了させる。新たな保健センターは27年4月から供用を開始する。
石岡保健センターは1979年に市メディカルセンターとして開設した。施設規模はRC造2階建て、延べ床2125平方m。八郷保健センターは八郷町保健室を移転拡充する形で96年に設置された。施設はRC造2階建て、延べ1743平方mとなっている。
石岡保健センターは築40年、八郷保健センターは築25年以上が経過。老朽化が進んだことにより、空調設備を中心とした各種設備の更新や、屋根などの建物躯体の改修が必要な状況。石岡保健センターについては、建築年数の古さからバリアフリー化への対応の課題が存在する。
内部での検討の結果、改修よりも複合化して建て替えを行う方が費用削減が図れると判明。事業によってはいずれか一方の保健センターで実施しており、実務効率性の面からも統合して建て替えることとした。
このほど策定した基本計画によると、新施設には▽健康づくり支援機能▽子育て支援機能▽その他機能──を導入。健康づくり支援機能では検診ホールや検診室、計測室、問診室、保健指導室、栄養指導室などを配置する。
子育て支援機能では、本年度から石岡保健センター内に設置しているこども家庭センター機能を整備。妊産婦相談室、児童発育・発達相談室、家庭相談室、救護室などを検討する。その他の機能としては事務室や会議室、更衣室、トイレなどを設置。1日あたりの想定利用者数は100人程度とした。
これらを踏まえた施設の延床面積は約2400平方mを想定している。子どもの安全性確保などの観点から、建物は平屋とする。外構を除いた概算工事費は約12億2000万円と算出した。
建設地は石岡地区、八郷地区どちらの地区からも大きく離れていないことなどを考慮して、ひまわりの館北側の約8500平方mを選定。市街化調整区域で建ぺい率は60%、容積率は200%となっている。
整備にあたっては、ひまわりの館内でイベントを開催する際に駐車場不足が発生していることを踏まえ、新施設の敷地内にも駐車場を配置。駐車スペースの共有化を図り、相互の利便性を確保する。
今後は25年度当初予算で設計委託料を確保し、年度後半までにまとめたい考え。25-26年度で建設工事を行って、27年4月の供用開始を目指している。
既存施設の取り扱いとしては、石岡保健センターは施設の老朽化が著しいため、併設している杉並コミュニティセンターとあわせて建物を解体する。跡地利活用は一部借地となっている部分もあることから、今後検討を行っていく。八郷保健センターは土地と建物の民間への一体的な譲渡を計画している。