宮城県事業費に484億円 吉田川災害復旧が48億円(東北整備局)

[2024/12/19 宮城版]
 東北地方整備局は、国の補正予算が成立したことを受け、同局関係の予算概要を公表した。予算額は2676億円で、このほかに国庫債務負担行為(ゼロ国債)が121億円。本県分は災害復旧費を除いて約484億円が配分されており、内訳を見ると直轄が約120億円、補助が約364億円となっている。災害復旧では吉田川の河川大規模災害関連事業に47億9300万円を充てており、河道掘削や堤防整備を進める。

 同局の補正予算は一般公共事業が2527億円、災害復旧等が270億円で、この中にはゼロ国債が含まれており、トータルにすると2797億円。

 補正予算では主に「国民の安心・安全の確保」に2453億円(うち事業加速円滑化国債が51億円)、「日本経済・地方経済の成長」に223億円を充てている。国民の安心・安全の確保では、防災・減災、国土強靭化の推進や、自然災害からの復旧・復興に取り組む。

 本県の主要事業を見ると、直轄の道路改築関係が、国道4号大衡道路に4億3000万円、国道108号石巻河南道路に3億3000万円、国道108号古川東バイパスに3億2000万円、三陸沿岸道路の歌津~本吉に1億4000万円、国道4号仙台拡幅に7000万円を盛り込むなどした。

 大衡道路は調査設計や改良・舗装工事、石巻河南道路は調査設計と改良工事、古川東バイパスは舗装工事と道路付属物工事、歌津~本吉は道路付属物工事など、仙台拡幅は改良・舗装工事を進める。

 このほか道路改築関係の調査設計費として、国道398号石巻バイパス(沢田工区)に8000万円、国道4号仙台拡幅(篭ノ瀬~鹿の又)に4000万円、国道4号築館バイパスに4000万円を充てている。

 直轄国道の維持管理は、国道4号(白石市~栗原市)に2億9300万円、国道45号(仙台市~気仙沼市)に5億4000万円、国道47号(大崎市)に1億5000万円、国道48号(仙台市)に1億8000万円、国道108号(石巻市~大崎市)に1億0800万円を配分するなどした。

 直轄国道の交通安全対策は、国道48号(仙台市)に1億9000万円、国道45号(松島町~登米市)に3900万円、国道4号(大崎市)に600万円を割くなどした。

 ゼロ国債は、国道4号大衡道路が9億2000万円、三陸沿岸道路(歌津~本吉)が2億5000万円、国道108号石巻河南道路が3000万円、国道45号(石巻市)の維持管理が5億6000万円、国道4号(名取市)の交通安全対策が9000万円となっている。

 直轄の河川改修は、築堤などの事業費として、鳴瀬川(大和町、美里町)に11億9000万円、北上川下流(石巻市)に7億9000万円、名取川(仙台市)に6億8100万円、阿武隈川(角田市、亘理町)に3億2500万円を配分。

 直轄河川の維持修繕では、北上川下流(登米市~河口)に5億0800万円、鳴瀬川(大崎市~河口)に3億8000万円、名取川(仙台市、名取市~河口)に1億2100万円を充てるなどした。

 直轄の河川関係はこのほか、鳴瀬川総合開発事業の工事用道路や本体関連の調査・設計等に15億2500万円、阿武隈川水系(内川流域)直轄特定緊急砂防事業の内川遊砂地工事に4億5000円、仙台湾南部海岸海岸保全施設整備事業のヘッドランド工に3億9500万円を配分した。

 直轄の道路・河川以外では、仙台塩釜港石巻港区雲雀野地区国際物流ターミナル整備事業の防波堤整備費に2億円、国営みちのく杜の湖畔公園の南地区駐車場改修に1億円を割いている。

 直轄の災害復旧は、吉田川以外に、内川・五福谷川・新川(丸森町)の河川災復旧助成事業に24億0400万円が付いており、河道掘削や天端舗装、法尻保護、堤防断面拡大盛土などを行う。

 補助事業や交付金では、渋井川大規模特定河川事業の排水機場整備に23億円、川内沢ダム建設事業のダム本体工事等に16億6000万円、松川火山砂防事業の床固工・護岸工に5億円、仙台駅西口地区大規模雨水処理施設整備事業の管渠新設に3億円、主要地方道仙台三本木線落合工区の改良工事等に1億3800万円、成田地区都市構造再編集中支援事業(富谷市)に4億9000万円を充てるなどした。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.