鬼怒川砂防に7.8億円 補正予算 補助で宇高BP14億円など(国交省)
[2024/12/20 栃木版]
2024年度の補正予算案が17日に可決成立し、国土交通省関係は事業費6兆6699億円が配分された。県内は、直轄事業で渡良瀬川下流の河川改修事業に12億1600万円、鬼怒川の河川改修事業に8億5400万円、鬼怒川の直轄砂防事業に7億8800万円、国道4号西那須野道路に5億5000万円などを予算化。また、補助事業では本県に273億6700万円が配分され、武子川の大規模特定河川事業に4億7500万円、国道408号の宇都宮高根沢バイパスに14億7400万円、真岡~宇都宮バイパスに8億0600万円、真岡南バイパスに13億4000万円、主要地方道宇都宮向田線の平出板戸II期工区に9億円などを追加している。=補正予算の箇所と事業費は2面に掲載
配分対象事業費の内訳は、「日本経済・地方経済の成長~全ての世代の現在・将来の賃金・所得を増やす~」が2779億円、「物価高の克服~誰一人取り残されない成長型経済への移行に道筋をつける~」が4兆5438億円、「国民の安心・安全の確保~成長型経済への移行の礎を築く~」が1兆7708億円で、このほか国庫債務負担行為(ゼロ国債)として775億円を設定している。
事業費の官署別配分額のうち、直轄事業については関東地方整備局が「日本経済・地方経済の成長」に206億6100万円、「国民の安心・安全の確保」に777億0700万円を計上。「国民の安心・安全の確保」のうち、「防災・減災及び国土強靱化の推進」には765億3300万円を重点配分する。このほか、ゼロ国債の33億4800万円をあわせ、合計1017億1600万円が配分された。
補助事業については、栃木県に「日本経済・地方経済の成長」で35億4800万円、「国民の安心・安全の確保」に238億2000万円を配分する。「国民の安心・安全の確保」については、全額を「防災・減災及び国土強靱化の推進」に充当する。
主な事業のうち、鬼怒川の直轄砂防事業には大谷川床固群や大谷川流域施設改築、ワミ沢山腹工、鬼怒川流域施設改築(いずれも日光市)をあわせて7億8800万円を配分した。渡良瀬川の直轄砂防事業では、松木山腹工と松木川上流堰堤群改築(いずれも日光市)で4億円を追加する。
このうちワミ沢の山腹工は、ワミ沢流域が火山性の脆弱な地質で形成され、崩壊地の拡大や大量の土砂流出が継続していることから、山腹工を実施することで土砂災害から主要地方道川俣温泉川治線を保全し、物流ネットワークの確保や沿線集落の孤立化防止を図る。
このほか河川事業では、渡良瀬川下流の一般河川改修事業(足利市、佐野市)に12億1600万円、鬼怒川の一般河川改修事業(真岡市、茨城県結城市)に8億5400万円を計上。補助事業では巴波川(栃木市)の河川激甚災害対策特別緊急事業に2億5000万円、武子川(鹿沼市)の大規模特定河川事業に4億7500万円などを配分する。
道路は、直轄で国道4号西那須野道路(那須塩原市)に5億5000万円を追加するほか、補助事業で国道408号の宇都宮高根沢バイパス(宇都宮市~高根沢町)に14億7400万円、真岡~宇都宮バイパス(真岡市~宇都宮市)に8億0600万円、真岡南バイパス(真岡市)に13億4000万円、主要地方道宇都宮向田線の平出板戸II期工区(宇都宮市)に9億円などを盛り込んだ。