増井地区で歩道整備 那須黒羽茂木線 流出地下水の処理方法検討(県真岡土木)
[2024/12/13 栃木版]
県真岡土木事務所は、主要地方道那須黒羽茂木線の増井工区で、歩道が未整備となっている延長約600mを対象に道路拡幅と歩道整備を実施する。このほど道路詳細設計がまとまり、地元への説明会を開催した。それによると、現況の約8.0mを一般部は12.0mへと拡幅し、南側に2.5mの歩道を設置。増井交差点周辺では、交差する町道もあわせてそれぞれ右折レーンを設ける。現在は斜面から流れ出る地下水の処理方法について検討しており、検討がまとまれば地元の了解を得たうえで、用地測量や用地補償へと進めていく。
この路線は、那須町から茂木町市街地部を結ぶ主要な幹線道路で、茂木町市街地部は通勤や通学などで交通量が多い路線となっている。しかしながら、茂木中学校正門付近から増井交差点までの区間は歩道が未整備のため、小中学生や高校生が安全に通学できない状況になっている。このため、2018年度と21年度には「とちぎの道」現場検証で踏査しており、茂木町からも歩道整備について早期工事着手が要望されている。
このため県は、茂木中学校前から東側に向かい、増井交差点を超えて芳賀地区広域行政事務組合消防本部茂木分署の裏側付近までの延長約600mを対象に、道路の拡幅とあわせた歩道の整備を実施する。
現況の幅員は車道が3m×2と、路肩が各1m程度のあわせて約8.0mとなっている。拡幅改良により、計画幅員は車道が6.0m(3.0m×2)と自転車通行帯が両側に各1.5m、および茂木中学校が立地する南側に歩道2.5m、反対の北側に路肩0.5mの、あわせて12.0mへと拡幅する。また、増井交差点の西側には右折レーンとして3.0mの付加車線を設け、幅員を15.0mとする。
なお、増井交差点の北側で那須黒羽茂木線と接続する町道荷の光塩田線についても、現況の幅員6.5m(車道2.75m×2、路肩各0.5m)に2.75mの付加車線を設け、右折レーンを設置。同じく交差点南側で接続する町道神井増井線は、現況の幅員16.0m(車道3.5m×2、路肩各1.0m、歩道各3.5m)のまま幅員構成を変更して、2.75mの付加車線を設置する。
これら道路詳細設計の結果を地元に示したところ、地元からは歩道整備はもとより、あわせて排水処理を実施してほしいとの要望が示された。那須黒羽茂木線のこの区間は北側に斜面を抱えており、地元では以前からそこから流れ出る地下水の処理に悩んでいた。このため同事務所は、地下水の処理方法について茂木町とともに再度検討しており、処理方法がまとまれば、改めて地元の了解を得たあとに用地測量や用地補償などに入っていくとしている。
なお、増井工区ではこれまで、用地調査や路線測量を三進(高根沢町)、道路予備設計や道路詳細設計を新日本建設コンサルタンツ(宇都宮市)に委託して実施している。