香取台小を増築 産業用地検討で文化財試掘調査(つくば市補正)
[2024/12/7 茨城版]
つくば市は、5日開会の市議会第2回定例会12月定例会議に一般会計補正予算案(第6号)を提出した。主なものでは、香取台小学校の増築工事に向けた設計委託料6994万円を計上。産業用地検討費には埋蔵文化財試掘・確認調査業務委託料で24-25年度の2カ年継続費2523万円を設定。都市計画道路整備費では台町萱丸線の埋蔵文化財発掘調査委託料6858万円を全額削除し、新たに24-26年度の3カ年継続費4820万円を確保した。
香取台小学校はつくばエクスプレスの万博記念公園駅周辺の人口増加を受けて、23年4月に開校した。開校後も推定児童数の増加が続き、昨年度は異学年交流スペース2カ所に木製の間仕切壁を設置して、普通教室2室を確保している。来年度には1階と2階の多目的スペース計2カ所に可動式の間仕切壁を設置し、4教室分を割り当てる計画だ。
また学区が隣接する島名小学校では、県に委託している土地区画整理事業の進捗により急激に人口が増加し、28年度に教室数が不足する見込みだという。同校は敷地が狭あいで25年度から長寿命化工事を予定しているため、増築が困難な状況にある。
市はこのような状況を受け、香取台小学校を増築し、島名小学校区の南部を香取台小学校区に編入することを検討。増築の際には現校舎北側の県有地を取得する方針だ。
増築規模は2-3階建てで、延床面積3000平方mを想定。普通教室10-15室程度を確保していく。設計は来年度末までにまとめ、26-27年度の2カ年で増築を行う計画だ。
産業用地の検討は企業誘致による市内の雇用創出など地域経済の活性化を図るためのもの。本年度は日本都市技術茨城事務所(つくば市)に基礎資料作成業務を委託し、事業化に向けた各種調査を実施している。今回は候補地のうち1カ所について、埋蔵文化財の試掘調査を行う。
都市計画道路3・4・66号台町萱丸線(5-3214号線)は新都市中央大通りからサイエンス大通りを結ぶ路線で、現在は新設部分の西側1.44kmを整備中。整備区間にある谷田部櫓下遺跡の記録保存のため発掘調査を実施する。市は本年度から25年度までの2カ年で調査を行うため、9月に一般競争入札を執行するも入札が不調となっていた。業務の履行期間を確保するため1年延期する措置をとった。
保育所管理費には700万円、幼稚園施設整備費には100万円を確保して、児童の抜け出し防止のためのフェンス工事の設計をまとめる。市内では昨年11月に幼児の保育園からの抜け出し事案が2件発生。このほどフェンスの隙間と高さの基準を定めたことから、保育所と幼稚園の計16施設で改修を行う。
一般会計補正予算(第6号)は30億5235万円を追加。本年度の総額を1199億8508万円としている。