本町工区に来年度着手 前橋水戸線 歩道整備と無電柱化を(県都市整備課)
[2024/12/3 栃木版]
県都市整備課は2025年度から、街路づくり事業で都市計画道路3・4・1号前橋水戸線外3路線の本町工区に着手する。事業中の前橋水戸線高砂町工区に続き、その西側の延長299mで道路拡幅と歩道の整備、および無電柱化を実施するもので、事業期間は25年度から31年度までの7年間を予定。総事業費は、測量設計費約1億円や工事費8億円など、あわせて約27億円を想定している。
足利佐野都市計画道路3・4・1号前橋水戸線の佐野市役所付近は、中心市街地を東西に貫く幹線道路で、緊急輸送道路にも指定されている防災上重要な道路となっている。近隣には天明小学校や佐野西中学校、佐野東高校が立地して通学する児童・生徒などに利用されているが、歩道が未整備で路肩には電柱が立っており、災害時には電柱の倒壊等による通行障害の発生の恐れがある。
このため、大橋町から相生町の全体延長約1700mについて道路拡幅や歩道整備、無電柱化が順次進められており、現在は佐野市役所前の高砂町工区、延長300mで事業を実地中。さらに今回、高砂町工区の西側299mについても、本町工区として25年度から事業に着手する。
この区間の現況は、車道6mと路肩が両側に各2.5mの、幅員11mとなっている。車線はあるが歩道は未整備で、路肩には電柱が林立しており、交差点は歩行者のたまりも確保しづらい状況。このため計画では、付加車線も含めて車道9mと、両側に自転車通行帯各1.5m、および歩道各3mの、あわせて18mへと拡幅する。
付加車線には右折レーンを設けるが、交差点が近接していることから付加車線も含めた標準幅員18mのまま通しで拡幅し、導流帯で交通の流れを誘導する。電線類は歩道に地中化して、無電柱化する。計画交通量は1万3500台とする。
この拡幅で交差点の隅切りも改良することから、前橋水戸線のほか本町交差点で交差する都市計画道路3・4・206号本町奈良渕線と3・4・205号佐野行田線、および万町交差点で交差する3・5・208号昇栄殿町線についても一部改良を実施する。
事業期間は、測量設計が25年度から28年度までの4カ年、用地補償が26年度から29年度までの4カ年で実施し、工事は27年度から着手して31年度まで、全体で7年間の期間を予定している。事業費は、測量設計費が約1億円、用地補償費が約18億円、工事費が約8億円の、総額約27億円を想定している。
この事業の効果としては、歩道や自転車通行帯および交差点への右折車線が整備され、安全で円滑な交通が確保されるほか、無電柱化で災害発生時でも車両の通行が確保されるなど、都市防災機能の強化が図られる。また良好な景観が形成され、中心市街地の活性化に寄与するとしている。
事業主体は、都市計画道路前橋水戸線が県道桐生岩舟線と同一路線であることから、道路管理者の県が事業を実施する。事業コストについては、まず再生材の利用や建設発生土の公共工事間流用に努るほか、無電柱化の低コスト手法(浅層埋設等)や新技術の活用によりコスト縮減を図る。