南側800mを先行整備 つくば真岡線 水戸部工区の道路改良(真岡土木)
[2024/11/29 栃木版]
県真岡土木事務所は、主要地方道つくば真岡線の真岡市水戸部地区について、南側の優先区間で2025年度からの事業化を予定している。これまでに線形を検討した結果、特に蛇行が著しい区間は新道を設けてショートカットし、その他の区間は現道を拡幅するなど、幅員9.5mを確保する。現在は道路詳細設計と地質調査を進めており、25年度は事業説明会を実施したうえで、用地測量を実施してから用地補償などを進めていく。
つくば真岡線は、茨城県つくば市から栃木県真岡市までを結ぶ県道で、地域の日常生活を支え、隣接する茨城県筑西市との交流・連携を図るうえでも重要な幹線道路となっている。このうち県境付近は、茨城県側で拡幅され歩道も整備されているが、栃木県側に入ったところから急勾配で狭あい、急カーブとなっており、さらに片側は崖地で自動車がすれ違うことも困難な箇所となっている。さらに23年4月には、道路の見下げ法面が崩落するなど安全で円滑な通行に支障を来たしている。
このため県は、真岡市水戸部地区の県境から、一級河川小貝川を渡河して県道高田筑西線と接続するまでの約1.3km区間について、安全性や走行性を向上するため道路幅を拡げるとともに、急カーブや高低差を緩和する道路改良事業を計画。このうち、特に区間南側の延長800mを優先区間に位置付けて、来年度から拡幅改良を事業化する。
線形を検討した結果、特に蛇行が著しい区間は改善するため新たなルートを通し、その他の区間は概ね現道を拡幅する方向で法線を定めた。これにより、幅員は現状の4.0~5.5mから、車道が6.0m(3.0m×2)と路肩が両側に各1.75mの、あわせて9.5mへと拡幅する。
道路計画では安全性・走行性を重視し、時速50kmで安全に走行できるようにする。施工にあたっては通行止めが無いよう留意し、電柱等の移設は最小限とする。
23年度には、道路予備設計を富貴沢建設コンサルタンツ(宇都宮市)、用地調査を栃木県用地補償コンサルタント(栃木市)と篠原設計(真岡市)で実施。本年度は路線測量を篠原設計、道路詳細設計を富貴沢建設コンサルタンツ、地質・土質調査を中央土木工学研究所(宇都宮市)で実施している。25年度以降は、詳細設計が完了した後に事業説明会を開催した後、用地測量や用地補償、電柱などの移設の後に工事を実施する。