新庁舎に26億円追加 工事入札を月内 再公告(気仙沼市)

[2024/11/26 宮城版]
 気仙沼市は、一般会計11月補正予算で新庁舎の建設工事費を26億円増額した。具体的には債務負担行為の限度額をそれまでの91億3000万円から、117億8700万円に変更。この中には工事監理費が含まれる。期間は2024~27年度のままで変更なし。一方、本年度分として計上していた5700万円の工事費は、減額して債務負担の方に組み込んだ。新庁舎の建設工事は一度入札が不調になっており、月内に一般競争入札を再公告する。

 11月補正予算は25日に開かれた市議会臨時会に提案し、可決・成立した。これを受け市は、速やかに新築工事の一般競争入札を再公告する。

 前回の入札は築本体工、電気設備工、機械設備工、昇降機設備工、外構工、残置建物解体工を一括し、10月31日に一般競争入札を開札した。岩田地崎建設(東北支店・仙台市青葉区)が94億7000万円、西松建設(北日本支社・同)が105億4000万円で札入れしたが、予定価格を超過した。2回目の入札は2社とも辞退したため、不調に終わった。

 予定価格は79億9200万円、最低制限価格に73億5264万円を設定していた。工期は2027年7月30日までとしていたが、再公告に当たって2~3カ月ほど後ろにスライドさせる考え。

 再公告では前回と同様「入札後共同企業体結成方式」を採用する意向だ。この方式はJVの代表者になる者が入札し、落札候補者に決定した後、2~3社のJVを結成する。

 前回の参加資格は、土木一式工事と建築一式工事について、気仙沼市からAランクの承認を受けていることや、特定建設業の許可を持つことなどだった。経審の総合評定値は土木一式工事が1200点以上、かつ建築一式工事が1500点以上としていた。このほかに施工実績なども求めた。

 JVに関しては、構成員が2社(代表者以外が1社)の場合に代表者以外の資格要件が気仙沼市内に本店があり建築一式工事がAランクで特定建設業の許可を持つことなど、3社の場合は代表者以外が同市内に本店があり土木一式工事または建築一式工事がAランクで特定建設業の許可を持つことなどだった。

 新庁舎の建設場所は田中177他で、旧市立病院の跡地。総敷地面積は約2.7ha。新しい建物は庁舎棟や付属棟などを合わせた延べ床面積が9480平方m。庁舎棟はS造一部RC造地下1階地上4階建て。ほかに173台の駐車場、59台の駐輪場などを整備する。

 新築の基本・実施設計は久米設計(東京都江東区)・国際航業(東京都新宿区)設計JVがまとめた。実施設計の段階で建設工事費に73億8000万円、造成工事費に12億3000万円、外構工事費に3億8000万円を試算していた。

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