清掃施設で基幹改良 来年度行政経営方針 鋳物用具倉庫整備を検討(佐野市)

[2024/11/20 栃木版]

 佐野市は、2025年度市行政経営方針を策定した。それによると、重点施策に挙げた14施策以外にも、建設関連で駅南公園西土地区画整理事業の推進、観光施設や天明鋳物生産用具収蔵庫整備の検討、唐沢山城跡石垣整備の実施設計、小中浄水場の各種整備、飛駒浄水場の紫外線照射装置設置、みかもクリーンセンターの基幹的設備改良事業および長期包括運営管理委託事業の発注支援事業、葛生清掃センターのあり方検討などを位置付けて進めていく。

 「出流原PA周辺開発の推進」では、出流原PA近隣の産業振興エリアで民間事業者による開発整備を誘導し、佐野インランドポートは今後の施設運用の活性化と方向性を検討する。

 「中心市街地および地域市街地の活性化」では、空き店舗対策で利用希望者とのマッチングを進めるほか、空き店舗調査を実施して空き店舗バンクの構築に向けたデータを収集する。市道佐野57号線の整備では、28年度完了に向けて駅南公園西土地区画整理事業を推進。旧足利銀行佐野支店跡地は、民間主導によるまちなかエリアの価値を高めるための具体策を取りまとめる。

 「都市型農業の推進」では、施設園芸作物や収益性・生産性向上につながる施設・設備の導入促進などに取り組むほか、圃場整備事業や用排水路等の農業水利施設改修を進めていく。

 「中山間地域の活性化」では、放任果樹の伐採支援、電気柵や侵入防止柵の設置支援、林道の改修や修繕、公共建築物等における木材利用の促進、森林整備の促進などを行っていく。

 「魅力ある観光資源の開発と整備」では、観光施設の計画的な修繕や改修、老朽化した観光案内看板をインバウンド向けに改修するほか、観光施設の今後のあり方について民間活力活用を含めた検討に着手する。

 「スポーツツーリズム」の推進では、国際クリケット場の施設整備などを実施する。「生涯スポーツ・競技スポーツの振興とスポーツ環境の整備」では、スポーツ施設の計画的な改修を進め、市運動公園は長寿命化計画に基づき施設を改修する。

 「歴史・文化保存の継承と保存」では、唐沢山城跡の整備や調査を進め、二の丸の石垣整備(地形復旧)は実施設計に着手する。(仮称)歴史文化基本構想の策定に向けた検討に加え、天明鋳物生産用具保管場所(収蔵庫)について規模や機能を検討し、廃校施設など公共施設改修などを想定した構想を行う。「生活を豊かにする生涯学習の推進」では、図書館や地区公民館等の計画的な改修・修繕などを行っていく。

 「交通安全・防犯・消費者対策の推進」では、通学路等の危険箇所点検に基づく改良整備や看板等の安全設備の設置・更新、カーブミラーの設置・更新、街路灯のLED化などを行うほか、防犯灯のあり方の検討、郊外等への防犯カメラ設置に取り組んでいく。

 「安全で安定した水の供給と生活排水の適正処理」では、水道施設で老朽管の更新を進めるほか、小中浄水場で計画的に整備を進め、25年度は非常用発電機の整備工事や舗装等の場内整備工事を予定している。紫外線照射装置は、飛駒浄水場に設置する。下水道は、生活排水処理施設の整備推進、下水道施設の更新工事、単独処理浄化槽や汲み取り便槽から合併処理浄化槽への転換で撤去費用や宅内配管工事の補助などを行う。

 「都市機能を高める幹線道路の整備と計画的な地域づくりの推進」では、市道1級1号線(都市計画道路3・4・201号高砂植下線)の第3工区で、用地買収や物件補償を進める。幹線市道の整備、県道整備の要望や支援、長期未整備の都市計画道路等のあり方検討、地籍調査の計画的な実施なども行う。「公共交通網の整備」では、新都市バスターミナルの維持修繕に加え、今後の利活用のあり方も検討する。

 「ごみの発生抑制と資源の有効活用」では、みかもクリーンセンターの基幹的設備改良事業、および長期包括運営管理委託事業の発注支援事業を行う。葛生清掃センターも、今後の方向性や施設のあり方を検討。「良好な生活環境と豊かな自然環境の保全」では、クビアカツヤカミキリ等の防除対策、飲用水等給水施設整備費の補助などを実施する。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.