取付誘導路を新設 茨城空港 あり方検討会が第2回会合
[2024/11/20 茨城版]
茨城空港利用促進等協議会(座長・平田輝満茨城大学大学院教授)はこのほど、茨城空港のあり方検討会の第2回会合を開催した。検討会では10月までに実施したヒアリング調査について説明を受けた後、必要な取り組みや空港機能の強化について協議。具体的には取付誘導路の新設や空港ターミナルビルの拡張、立体駐車場の整備などの検討を進めるとしている。
茨城空港は23年10月末から、民航機の着陸ルールの弾力的な運用を開始。同協議会では本県のさらなる発展につなげるため、空港に必要となるソフト・ハード面の機能について検討を行っている。8月の第1回の会合では空港のあるべき姿として、▽国内外との観光・ビジネスの拠点▽関東圏3つ目の空港として日本の国際・国内航空需要に対応▽周辺県を含めた災害対応拠点──の3つをあげた。
これを受けて、県は航空や運送、旅行、観光、交通の関連事業者や地元の小美玉市などから、茨城空港の課題についてヒアリング調査を実施。回答者から出た意見をもとに空港機能の強化案を示した。
このうち空港機能については、多様な航空機の発着を可能とするため、機材に応じた滑走路長や舗装厚さを確保。出発待機解消へ取付誘導路や平行誘導路の新設も検討する。また、増便に備えて給油タンクや給油車など需要に応じて施設を拡充。貨物手続き機能を確保するため、上屋やトラック待機場の整備も行っていく。
ターミナルビルでは、出発ゲートや到着バゲージクレームの増設を計画。現状はどちらも1つしかなく、処理能力に限界があるという。また待合室や団体客の集合スペースが不足しているため、利便性向上へビルの拡張を検討する。
このほか、ビジネスジェットの誘致やそれに合わせた専用動線の確保などに取り組む。駐車場では慢性的な満車状況を改善するため、立体駐車場化や有料化も選択肢に入れる。
今後は1月に第3回会合を開き、今後の空港整備と利活用促進に係るロードマップとなる将来ビジョンの素案を作成。2月の第4回で正式に取りまとめて、年度内に県へ提言する。