早期事業化求める 都市軸道路 利根川渡河部の橋梁など(千葉・茨城)
[2024/11/16 茨城版]
千葉・茨城都市軸道路整備促進期成同盟会(会長・小田川浩つくばみらい市長)は県庁を訪れて、大井川和彦知事に都市軸道路(利根川渡河部)の建設推進を求める要望書を手渡した。要望では利根川渡河部新橋建設の早期事業化や、整備に向けての予算確保などを盛り込んだ。
この期成同盟会はつくば市、守谷市、つくばみらい市、千葉県柏市、同流山市で構成し、都市軸道路の整備促進を目的としている。当日は小田川会長と守谷市の松丸修久市長、柏市の太田和美市長、つくば市の飯野哲雄副市長、流山市の染谷祐治土木部長のほか、顧問である地元選出の県議会議員らが県庁を訪れて、大井川知事に対して要望活動を行った。
要望を前につくばみらい市選出の横田透県議が「千葉県との新たな玄関口として期待をしている。大井川、熊谷両知事の力を借り、事業が速やかに進むことを願う」とあいさつ。柏市選出の浜田穂積千葉県議は、柏市内での国道16号アンダーパス事業が26年度に完了することを解説し、「完成後すぐにこの事業に着手できるようにお願いしたい」などと語った。
小田川会長は都市軸道路整備の背景や進捗状況を説明したうえで、「災害時の救命活動や復旧活動で役割を果たすとともに、首都圏道路ネットワークの強化により産業の振興が図られる」と整備意義を強調した。
都市軸道路は、埼玉県三郷市の東京外かく環状道路(国道298号)から千葉県流山市、柏市、本県守谷市、つくばみらい市を通り、つくば市の国道354号を結ぶ全長約30kmの広域幹線道路。県内区間は15.6kmで、大部分が暫定2車線で開通した。
しかし、県境の利根川に架設する新橋については、費用が膨大になるなどの理由で事業化に至っていない。このため、本県と千葉県の沿線5市は、利根川渡河部の新橋建設を中心に未着手区間の早期完成を目的として、17年2月に同会を設立。その後は事業促進のため、関係機関に対して要望活動などを実施している。
今回の要望では、都市軸道路の全線開通に向けた利根川渡河部の新橋建設について、早期事業化を要請。その際には、先行2車線整備や有料道路事業の活用も含めた整備手法の導入検討を求めたほか、事業の計画的推進に向けた十分な予算の確保を要望した。